初めてアート作品の販売をする場合は、無料で開設できるオンラインショップサービスから始めるのがオススメです。
その理由は、作品販売に失敗してもリスクが少ないからです。
ある程度オンラインショップサービスで販売実績を上げてから、オリジナルのECサイトに誘導するというやり方がリスクを少なくする方法です。
無料のオンラインショップサービスと言ってもいろいろあって、どのサービスを使えばいいのか悩んでしまいますよね。
実際に僕も「STORES」と「BASE」のオンラインショップを利用しましたが、それぞれ次のような特徴があることを知りました。
これからオンラインで作品販売やオーダーメイド販売を考えているなら、ぜひ参考にしてみてください。
目次
「どっちがいい?」の結論
先に結論から話しておくと、次のような感じになります。
入金サイクルが早い方がいいなら「BASE」
と言うことになります。
当記事では「STORES」と「BASE」の2つの、下記のポイントについて話しています。
- 販売手数料を比較
- 売上の入金サイクルは?
- 操作がシンプルで簡単な方は?
- 知名度があって安心なのはどっち?
これからオンラインショップを立ち上げるための参考にしてもらえると嬉しいです。
僕の場合は販売に掛かる手数料が少しでも安く済むように「STORES」を運営しています。
販売手数料を比較
オンラインショップサービスは無料で解説と運営をすることができますが、商品が購入されると「販売手数料」が発生します。
「販売手数料が引かれるのはもったいない」と言う人がいますが、僕は、販売スキルを学ぶための投資だと考えているので、それほど気にしていません。
では、2つのオンラインショップサービスの販売手数料の違いを見ていきましょう。
「STORES」の販売手数料
ではまず、「STORES」の販売手数料について。
「STORES」の説明では、商品が購入された時点では「販売手数料0円」となっており、商品を購入する決済時の「決済手数料5%」が販売者に掛かる手数料となっています。
「STORES」のは合、無料の「フリープラン」と、有料の「スタンダードプラン」があります。
それぞれのプランで、決済手数料が違ってきます。
- フリープランの決済手数料は「5%」
- スタンダードプランの決済手数料は「3.6%」
STORESの振込手数料・事務手数料
「STORES」で商品が購入され、売上が入金される際には「振込手数料・事務手数料」が発生します。
- 入金10,000円未満の場合は「振込手数料275円・事務手数料275円」
- 入金10,000円以上の場合は「振込手数料275円・事務手数料0円」
と言うことになるので、まずは10,000円以上の売上を目指すことに集中することをオススメします。
ちなみに、有料のスタンダードプランは、『月 / 2.980円(税込)』掛かりますが、初めてオンラインショップを開設する場合は、まず無料のフリープランで経験をつんで、ある程度見込みが立ってきてから有料プランに変更するか、オリジナルのECサイトを開設するかを決めればいいと思います。
STORESのプランの違い
有料のスタンダードプランは、決済手数料が「3.6%」になったり、独自ドメインを取得することができたり、機能は充実しているので、本格的にオンラインショップを開設するなら有料プランがオススメです。
無料のフリープランは、無料で利用できますが決済手数料が「5%」、独自ドメインの取得ができなかったり、使える機能には制限があります。
なので先ほども言ったように、販売スキルを上げることが目的ならまずはフリープランでの運営がオススメです。
では次に「BASE」の手数料を見ていきましょう。
BASEの販売手数料
「BASE」の販売手数料は、BASEで商品が購入されると購入代金から自動的に「決済手数料」と「サービス利用料」が差し引かれると言う仕組みになってます。
- 決済手数料は、1商品あたり『3.6%+40円』
- サービス利用料は、1商品あたり『3%』
それを合わせた『6.6%+40円』が、商品1つが購入されると発生します。
「BASE」も開設費用や利用する費用は掛かりませんが、無料の「スタンダードプラン」と、有料の「グロースプラン」の2つあり、それぞれによって手数料も違ってきます。
- 無料のスタンダードプラン場合は『決済手数料とサービス利用料合わせて6.6%+40円』
- 有料のグロースプランの場合は『決済手数料2.9%〜』のみ
となっています。
BASEの振込手数料・事務手数料
「BASE」で商品が購入されて、売上の振込申請をする際には「振込手数料・事務手数料」がかかります。
- 振込手数料は「一律250円」
- 20,000円未満の場合「事務手数料500円」、20,000円以上の場合「事務手数料0円」
BASEの場合は、20,000円以上で振込申請をした方がいいでしょう。
BASEプランの違い
有料のグロースプランは、決済手数料が「2.9%〜」とオンラインショップサービスの中では最安値。そのほかの機能については資料請求しないと詳しい内容はわかりませんが、とにかく決済手数料を抑えたい場合は有料プランがオススメです。
売上が17万円以上の見込みがある場合は『グロースプラン』の方がお得です。
無料のスタンダードプランは、無料で利用できますが決済手数料とサービス利用料を合わせて「6.6%+40円」で、購入率が低い場合、販売スキルを上げるために利用する場合は無料プランがオススメです。
初めてのオンラインショップを開設するなら『スタンダードプラン』がオススメです。
売上の入金サイクル
オンラインショップサービスを利用する上で、購入された商品の売上げがいつ口座に振込まれるのかが気になるところです。
「STORES」と「BASE」の振込のタイミングは違って、少しでも早く振り込んで欲しい場合は「BASE」がオススメです。
ではここで、2つのショップの入金サイクルを比較したいと思います。
ちなみに、どちらのサイトも「即日入金」も対応しているので、通常の入金サイクルと合わせてお伝えしますね。
STORESの通常の入金サイクル
まずは「STORES」の通常の売上げ入金サイクルですが、「月末締め→翌月末」に決済手数料が差し引かれた売上げが販売者の指定する口座へ振り込まれます。
売上げが振り込まれる際には「振込手数料」が差し引かれています。
- 入金が1万円未満の場合「振込手数料 / ¥275+事務手数料 / ¥275」
- 入金が1万円以上の場合「振込手数料 / ¥275+事務手数料 / ¥0」
です。
スピードキャッシュの申請も可能
個人でオンラインショップを運営していると、「翌月末まで待てない!」ということもあるでしょう。
でも「STORES」には、翌日に振り込んでもらえる「スピードキャッシュ」というサービスがあります。
通常の入金サイクルは「月末締め→翌月末払い」ですが、スピードキャッシュは「月末締め→申請→翌日入金」も対応してくれます。
ただしスピードキャッシュを申請する場合には、以下のような手数料が掛かります。
- 無料のフリープランの場合は『3.5%』
- 有料のスタンダードプランの場合は『1.5%』
決済手数料、振込手数料とは別に、上記の手数料が掛かることを知って上で「スピードキャッシュ」を申請するようにしましょう。
BASEの通常の入金サイクル
では次に「BASE」の入金サイクルについてですが、「BASE」はオンラインショップサービスの中でも入金サイクルが早い方です。
通常の場合は締め日の設定がなく、自身で売上の振込申請をしてから10営業日が入金サイクルとなっています。
お急ぎ振込の申請も可能
そして「BASE」にも急ぎの振込にも対応してくれる「お急ぎ振込」もあって、申請してから翌営業日に売上げが入金されるため、安心してショップを運営することができます。
ただし「お急ぎ振込」には、次のようなものが必要です。
- 「お急ぎ振込」申請後に審査がある
- 振込申請金額の「1.5%」の手数料が掛かる
- 午前10時までに申請すれば「翌営業日」午前10時以降の申請は「2営業日」
ちなみに「お急ぎ振込」は、残高が762円以上から申請ができるので、売上の一部を申請することも可能です。
操作がシンプルで簡単なのは?
次に「STORES」と「BASE」の操作の違いを見ていきたいと思います。
まず商品登録画面があまり複雑すぎると、商品登録の効率が悪くなってだんだん使わなくなってしまうので、とても重要な部分になります。
STORESの管理画面
まず「STORES」の管理画面の印象ですが、シンプルでわかりやすく管理画面が「ショップを運営している(仕事をしている)」感があって、販売へのモチベーションが上がる印象です。
ショップを運営する上で、モチベーションを高めることはとても大事。
僕が「STORES」を利用している1つの理由が、管理画面を見て「仕事をしている」感がもてるところです。
「STORES」の商品登録一覧と商品登録画面を見てみると、このような感じになっています。
操作をしていて、とくに「難しい」と感じたことはなく、どこにタイトルを入れて、どこに商品説明を入れたらいいのかが見やすく感じました。
「STORES」は主に、デジタルアートと写真作品の額装販売を融合したショップとして利用していますが、今後は、デジタルアートのダウンロード販売も考えています。
「Art × Photo RYO | STORES」はこちら
BASEの管理画面
「BASE」の管理画面はとてもシンプルで、初心者にもわかりやすくて、まとまっている印象があります。
下記が「BASE」の商品登録画面になりますが、商品登録に必要な項目以外はなく、どこから商品登録をすればいいのかもすぐにわかります。
商品一覧画面から「商品を登録する」ボタンをクリックすると、こちらの見やすい商品登録画面が表示されて、迷うことなく商品を登録することができます。
「BASE」を使った感想は、個人として初めてオリジナル商品をオンラインで販売する人が使いやすいようにデザインされたサイトだと感じました。
管理画面を見ると少しシンプルすぎて、仕事と言うより趣味の延長上でのショップ運営と言う感じがするので、楽しみながら商品を販売する場合に向いていると感じました。
もちろん「BASE」でも、仕事として利用することもできます。
僕の印象では、仕事としてモチベーションを上げるなら「STORES」、楽しく販売のスキルを上げるなら「BASE」と言った感じです。
知名度があって安心なのはどっち?
最後に「STORES」と「BASE」のどちらが安心して運営できるかについても検証したいと思います。
STORESの利用者数
「STORES」は『毎月10,000ショップOPEN』と宣伝していることもあって、知名度も高いオンラインショップです。
リアル店舗を運営する一方で、通販として「STORES」を利用している企業も多いので、ビジネスとしての信頼感もあります。
アイデア次第では、限定商品を増やしてファンにつなげることもできるかもしれません。
そんな「STORES」ですが、あえてデメリットを上げるなら「集客に弱い」点です。
集客に弱いのがデメリット
オンラインショップを運営する上で、特に要なことが「集客」です。
先ほど言った『毎月10,000ショップOPEN』という知名度はありますが、逆に言えば競合が多く、埋もれてしまいやすいということになります。
そのため、ブログから集客につなげたりSNSを使って誘導する知識が必要と言えます。
ブログで集客する場合は「SEOの知識」「文章ライティングの知識」が必要で、SNSで集客するには「ブランディングとマーケティングの知識」が必要になってきます。
2021.02.02
そのブログで集客できてる?ブログで集客するにはSEOの基礎知識が必要!
収益につなげるためにはSEOを意識したブログを書いて集客することが必要になります。ただその日の出来事を書くブログではなくためになる情報を発信...
オンラインショップに新作を公開したからと言って、購入されるわけではありません。
購入に繋げる「仕組み」が必要になってきます。
BASEの利用者数
次に「BASE」の利用者数ですが、2022年の調査によると「BASE」開設者数は『約190万ショップ』となっています。
新型コロナ感染症の影響で、オリジナル商品をオンラインで販売する人が増えてきたことや、店舗だけでは難しいことでオンライン販売を導入する店舗が増えたことが理由だと思われます。
「STORES」より「BASE」が多い理由については、元SMAPの「香取慎吾さん」が長年CMキャラクターとして勤めていることで、幅広い年齢層からの知名度がある点でしょう。
それにCMを見ると耳に残る、
♪ネットでお店を開くならBASE♪
というフレーズもリズムが良くて覚えやすいからではないでしょうか。
ちなみに「STORES」もCMもあり、CMキャラクターを勤めているのが「アンジャッシュの児嶋一哉さん」(2024年現在はあまりCMを見なくなりましたが、、、)。
「STORES」のCMは祭りをモチーフにしたCMですが、正直僕は「印象に残りにくいフレーズだな」と感じてしまいました。
「BASE」では、集客を効率よくできるところがあり、「BASE」のサイト内にブログ機能を入れることができたり、スマホアプリがあるのでスマホからの集客も見込めます。
手数料が高くなるというデメリット
「BASE」のデメリットは、売上が伸びれば伸びるほど販売手数料が高くなるということです。
「BASE」を利用するのは、あくまでも販売のスキルを上げるためと考えておいて、購入率が上がる見込みが出てきたら、月額プランに変更するか、月額プランを対応してるオンラインショップに移行する方がいいです。
そして「BASE」も、それ単体では集客は弱いので、ブログやSNSを活用することが必須です。
でも「STORES」も「BASE」もオンラインショップとしてはとても知名度があるので、どちらを使っても競合が多いのは一緒なので、いずれにしても「集客の知識」を身につける必要があります。
結局どっちがオススメ?
ここまで「STORES」と「BASE」を比較してみましたが、「結局どっちがオススメなの?」と気になるところだと思いますが、冒頭でも話した通り、このような感じになります。
販売手数料を安くしたいなら「STORES」。入金サイクルが早めを重視する場合は「BASE」。
STORESがオススメな人
「STORES」がオススメな人は、店舗を持っていて通販を始めたいと考えている人、それなりにファンを獲得できている人、本気でビジネスとしてオンラインショップを開設したい人。
「STORES」のメリット
- 決済手数料が「5%」と安め
- 翌日振込のスピードキャッシュも対応可能
- 毎月10,000ショップオープン
- 仕事として向き合えるような管理画面
「STORES」のデメリット
- 通常の入金サイクルが遅め
- 集客に弱い
- 知名度が高く競合が多い
オンラインショップには「集客が弱い」というデメリットは必ずあります。それをカバーするアイデアを考えながら運営をするのも結構楽しいく、マーケティングのスキルにつながります。
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BASEがオススメな人
「BASE」がオススメな人は、まだオンラインショップの知識や販売のスキルがなく、これから試験的にオリジナル商品の販売を始めようと考えている人。
「BASE」のメリット
- 売上の入金サイクルが早い
- 知名度がある
- 管理画面がシンプルで操作がしやすい
- スマホアプリからの集客の見込みがある
「BASE」のデメリット
- 売上が伸びると販売手数料が高くなる
- ガッツリ稼ぐには向いていない
- 集客力が弱い
- デザインの自由度が低い
ショップデザインの自由度が低いのは無料プランを利用する以上は仕方がないことですが、最近の「BASE」は無料テンプレートでもそれなりにおしゃれなデザインがあります。
下記は僕の「BASE」のショップ画像ですが、無料のテンプレートを使っていますがシンプルで見やすいので、僕はこれで十分だと思っています。
※2024年現在は、アカウントを残したままで商品は出品していません。
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最後に
アート×写真家の活動をしている僕は、「BASE」で写真作品を一般販売として利用し、「STORES」でデジタルアートの限定販売に利用しています。
僕は2019年から、芸術生活を過ごすために収益につなげる仕組みを構築してきましたが、マーケティングのスキルはまだまだ素人レベルです。
収益を生む場所、集客をする場所、ブランディングをする場所などを作り、オンラインショップにつなげる仕組みを完成させることができました。
だけど収益につなげるにはまだまだ未熟で、ファンが増えても購入につながらないことも多くあります。その原因が必ずどこか間違っている部分があるからなんですね。
それを分析しながら何度かテストをして、初めて収益につなげることができるんです。
今回は「STORES」と「BASE」を比較して僕なりに結論を出してみましたが、一番大切なことは「自分自身で経験して見ること」なんです。
僕は色々なオンラインショップを利用してみて、「STORES」は僕の写真に興味を持ってくれた人に、僕のデジタルアートの価値を感じてもらいたいと思って、限定公開として利用しています。
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「BASE」は、一眼レフで撮り歩きをすることが好きな僕が、その時感じた雨の日の写真や風景写真を身近に感じてもらいたいと考えて公開しているショップです。
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ぜひ、あなたもショップを使い分けて、ユーザー様に芸術に触れる価値を感じてもらえる場所を作ってみてくださいね。
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