雨の日に人物や風景写真を撮りにいくと、いくら気をつけていても一眼レフが濡れてしまうことがあります。
雨に濡れた一眼レフは故障につながりやすくなるので、できれば、自宅に戻ったらすぐに拭き取ってメンテナンスをして、乾いたら一眼レフを『防湿庫』で保管することをオススメします。
今回は、一眼レフが雨に濡れてしまった後は、必ずメンテナンスをした方がいいと言う話をしようと思います。
「なぜあなたが一眼レフのメンテナンスについて話すの?」
そう思うかもしれませんが、現在僕は写真家の活動をしていて雨の日に人物や風景写真を撮ることが多いので、今回の一眼レフのメンテナンスの記事を書ことにしました。
写真家としての公式サイトもあるので、興味があればそちらも覗いてみてください。
京都の写真家リョウの紹介サイト。シネマティック写真、雨の日写真、アート写真。ストーリー性のある写真を撮影する想い。これまでにモデルの方と作品撮りをした写真の紹介。写真家リョウの経歴やコンセプトについてまとめたサイト。
目次
はじめに
一眼レフというのは、ちょっとのことで故障につながるとてもデリケートな機器です。
一生懸命お金を貯めて購入した一眼レフが、突然故障してしまったというケースも少なくありません。
その原因の多くが、一眼レフのメンテナンスを怠って適切な保管方法をしていなかったからなんです。
高額な一眼レフを少しでも長く使うためには、本記事のようなメンテナンスは欠かせません。
ぜひ本記事を参考にして、一眼レフの日々のメンテナンスを忘れずにしましょう。
雨の日の撮影後はメンテナンスは必須
雨の日の撮影は、一眼レフにとっては厳しい環境になります。
「雨の日に写真を撮ることはそんなにないんじゃない?」
と思うかもしれませんが、雨の日の写真は晴れの人は違ったドロアマティックな写真が撮れるので、その魅力に気づいている人は、雨の日でも写真を撮り歩くんですね。
例えば僕もよく雨の日に人物を撮影することがありますが、ほんのり暗く憂鬱な感情が人間らしくてドラマティックな写真になるんです。
どんな写真が撮れるのかを、僕が運営している写真家公式サイトで公開しています。
ポートレート撮影の当日が雨なら普段よりシネマティックな写真が撮れるチャンスです。雨の日は感情が出やすくストーリーを感じる写真を撮ることでシネマティックなフィルム写真のような質感が出しやすいためさらに写真の技術を上げることができます。
そんな雨の日の撮影では、傘をさして撮影をしても知らずにレンズに雨粒がついてしまったり、一眼レフの本体が雨で濡れてしまいます。それに息でファインダーが曇って被写体が見えなくて、撮影に集中することができません。
そんな雨の日の撮影は、晴れの人は違ってとても疲れてしまい、カメラバッグに一眼レフを入れたままにしてしまい、つい「一眼レフのメンテナンスは明日でいいや」となって、雨粒をふき取らずに寝てしまいます。
そうなると、本体やレンズの中でカビが発生し、それが原因で故障してしまいます。
一眼レフの修理にだせば治りますが数万円は必要になるので、できれば故障は避けたいもの。
そもそも一眼レフはどうやって保管すれば良いのかというと、一眼レフの本体やレンズは防湿庫で保管するのが一般的です。
一眼レフは防湿庫で保管するのが基本
一眼レフは、湿度40〜50%で保管するのが最適だと言われています。
一眼レフにとって最適な湿度で保管することで、カビから守られて故障せずに長期的に使うことができます。
雨に濡れた一眼レフのメンテナンス方法
雨の日に写真を撮った後は、まず乾いていたとしてもカメラ専用のクロスでレンズ面やセンサー面以外を拭いて、レンズやセンサー部分はブロアーでホコリを吹き飛ばします。
【カメラ専用クロス】
【ブロアー】
そうやって普段から一眼レフのメンテナンスをすることで、故障にもならず長期的に使うことができます。
いつもカメラバッグに一眼レフやレンズを入れたままにしていませんか?
いくらカメラ専用のバッグだからといっても、湿気がたまりやすい部屋の中ではサビてしまいます。
その点、防湿庫(カメラボックス)で一眼レフを保管すれば、確実に一眼レフを湿気からまもることができます。
撮影中もまめに水滴をふき取る
雨の日の撮影では、一眼レフの本体についた水滴を拭き取るための布をもっていきましょう(もちろん雨の日じゃなくても、カメラ用のクロスとブロアーは持ち歩くことをオススメします)。
それぞれのシーンを撮影したあと、こまめに一眼レフについた水滴を拭き取ることで、カメラの中まで水が入るのを防ぐことができます。
ただし、一眼レフの本体を拭いた布でレンズを吹くのはNGです。同じ布で一眼レフのレンズのガラス部分を拭いてしまうと、レンズを傷をつけてしまったりホコリが中に入ってしまいます。
本体のセンサー部分やレンズのガラス部分は、自宅に帰ってから丁寧にブロアーでホコリを吹きはらってメンテナンスをします。
レンズのお手入れについては、Nikonのサイトがとても参考になるので、下記にリンクを貼っておきます。
こうして普段から一眼レフのメンテナンスをすることで、雨の日の撮影でも集中することができます。
雨の日の写真はドラマティックになる
雨の日に人物を撮影すると、ほんのり薄暗い環境が憂鬱な感情を表現しやすくなるため人間味のあるドラマティックな写真になります。
ではせっかくなので、僕が雨の日にモデルの方を撮影した写真を紹介しますが、僕自身もこのような雨の日のドラマティックな写真が撮れたことに驚いています。
モデル : 葵まりあ(@maria010____n)さん
雨粒のついた透明傘越しにモデルを撮影すると、すごくエモい写真が撮れました。
続いてこちらの写真。
初めてモデルの方とポートレート撮影をした時の写真ですが、撮影当日が雨でこの時撮影した写真を自分で見て、雨の魅力を感じるようになりました。
そして次はこちらの写真。
兵庫県のレトロな橋を背景にした写真ですが、僕は写真家ソール・ライターが好きで、ソール ・ラーターの作品ように赤い傘を持ってもらって写真を撮りました。
写真家ソール・ライターについては、僕が運営している写真家公式サイトの方で話しています。
そしてもう一つ印象に残った雨の日の写真がこちら。
2024年に入って、さらに写真家の活動を広げるために東京へ行って、東京のモデルの方と作品撮りをした時の写真です。
この時も赤い傘を使って撮影しましたが、傘は雨の日の写真をさらにドラマティックに演出してくれるので、撮影当日が雨でもキャンセルをしないようにしています。
撮影当日が雨でも決行する理由
ポートレート撮影をしていると、撮影当日が雨だったら撮影を延期にするのか予定どおり撮影するのか悩んでしまします。
だけど雨の日の撮影をしてきた僕からすれば、撮影当日が雨でも撮影をするべきです。
その理由は2つります。
- 直前で撮影のキャンセルはモデルが困る
- 雨の日だから撮れるドラマティックな写真がある
もちろん雨の量が多かったり、風がとても強い場合(台風など)は怪我や体調を崩してしまうので、延期する方がいいでしょう。
ここで話している雨の日は、傘をさせば体が濡れない程度だったり風が弱い場合です。
直前で撮影のキャンセルはモデルが困る
撮影前日に天気予報を見たらほぼ雨だったとしても、一方的に撮影をキャンセルするのはモデルからしたら迷惑になるかもしれません。
その理由は、忙しい時間の中で撮影のためにスケジュールを調整してくれているからです。
もし撮影を続けていいのかわからない場合は、キャンセルする前にモデルに相談してみましょう。
間違ってもモデルに相談もせず、一方的にキャンセルをするのは信頼をなくしてしまうことになるので、気をつけてください。
そして、もう一つの『雨の日だから撮ることができるドラマティックな写真がある』に関しては、先ほどの『雨の日の写真はドラマティックになる』の項目で紹介した写真のようになります。
最後に
今回の『一眼レフが雨に濡れた時の対処法』をまとめると、次のようになります。
- 一眼レフのメンテナンスはこまめにすること
- 一眼レフの保管には『防湿庫(カメラボックス)』がオススメ
- 雨の日の撮影後はなるべく早く専用クロスで拭き取ること
このことを意識すれば、高額費用を支払って購入した一眼レフを、少しでも長く使い続けることができるし、撮影に集中することができます。
一眼レフを所有する場合は、防湿庫は必須になります。
魅力的な写真を撮るには、普段から一眼レフのメンテナンスは欠かせません。
たとえ撮影当日が雨でも、少しくらいの雨ならドラマティックな写真を撮るチャンスだと思ってください。
写真に魅力がないと感じたら、雨に日に人間味のある写真を撮ってみてください。
ほんのり暗めで憂鬱に見えますが、それが本来の人の姿で自然な写真になりますよ。
コメント