オンラインで絵画が販売できるサイトを調べると、国内だけでもいくつか存在しますが、最初はどこで絵画を販売するのがいいのか迷ってしまいます。
とくに、次の部分が気になりませんか?
「どんな決済方法があるの?」
「売上の振込みのタイミングはいつ?」
そこで今回は、僕がこれまでに使ってきた経験から、無名作家でも絵画を販売できるできるオンラインショップオススメ7つをご紹介します。
オンラインショップというものは、知名度があって人気もあるから販売率が上がるというものではなく、どうやってショップを認知してもらってショップに誘導するのかがポイントになります。
そのポイントについては、改めてお伝えすることにして、今回は、オンラインショップを利用する上で『売上の振込サイクル』『販売手数料』などについて解説します。
そして、僕自身が実際に利用してきたオンラインショップの感想もお伝えしようと思います。
僕が利用してきたオンラインショップサイトはこちら。
・STORES
・BASE
・minne
・Creema
・SUZURI
・this is gallery
「絵画を販売したいけど無名だから」と諦めずに、ぜひ、最後まで読んで参考にしてください。
目次
はじめに、オンラインショップは手数料がもったいない?
まずはじめに、避けては通れない『オンラインショップの決済手数料』について知る必要があります。
「国内のネットショップサイトは販売手数料が高いからもったいない」と言う作家さんも多く、僕も最初はそう思っていました。
だけど、オンラインショップでの販売スキルを磨くための勉強費用と考えれば、安いものではないでしょうか。
どうしてもオンラインショップの手数料が気になる場合は、キャッシュレス決済を使って個人サイトで作品を販売する方法もあります。
売上げ入金も最短翌日入金、差し引かれるのは決済手数料のみの『Square(スクエア)』は、作家と相性が良い決済サービスです。
詳しくは下記の記事で解説しています。
活用できるオンラインショップ7選
僕がこれまでに利用したオンラインショップで「ここは活用できる」と感じた7つのオンラインショップがこちら。
・STORES
・BASE
・minne
・Creema
・SUZURI
・this is gallery
もちろん、上記のどれか1つに集中して販売スキルをみがくことをオススメします。
よく「複数運営の方が売上が増えやすい」という記事を見かけますが、オンラインショップ運営に慣れるまではショップを1つにした方がスキルアップに集中できます。
それでは、7つのオンラインショップの比較とメリットとデメリットを紹介いたします。
カラーミーショップ
カラーミーショップ は、無料で使える機能が充実しているので、初めてオンラインショップを立ち上げる人に向いています。
ーメリットー
1、誰でも無料で開設できる
2、販売の機能が充実しているため専門知識がなくても運営できる
3、ショップ開設から運営まで万全のサポート体制
4、ショップ会員専用のページを作ることができる
ーデメリットー
1、開設までに少し時間がかかる
2、取り扱う決済方法によっては審査が必要
3、機能が豊富すぎてわかりにくい部分がある
ー決済手数料ー
COLOR ME(カラーミーショップ)の『料金・プラン』のページを参考にしてください。
ーおすすめ度ー
★★★☆☆
僕は以前、写真家として撮影した写真をまとめた作品集を販売するために、モデルさんと共同でカラーミーショップ を開設したことがありました。
現在は商品の関係で『休止状態』になっていますが、また再開するかもしれないのでショップを残しています。
カラーミーショップ は、ショップ開設まで約2〜3時間程度。
取扱う決済方法(クレジットカード)によっては審査が必要で、審査が完了するまでに約1週間程度かかります。
僕の場合は、オンラインショップを開設するまでに約10日かかりました。
決済方法については、PayPay、LINE Pay、代引き決済も使えますが、その場合は『レギュラープラン(月/¥4,950)』以上でなければ使えないという欠点もあります。
カラーミーショップは、オンラインショップの中でも信頼性の高いサイトなので、本格的にオンラインショップの運営を考えている作家さんは、カラーミーショップが向いているでしょう。
オンラインショップを開設する場合は、事前に決済方法、商品登録、発送方法など、全ての準備がそろってからショップを開設することをオススメします。
個人事業主・中小企業にとって、理想のオンラインショップが運営できます。
Link : カラーミーショップ
STORES
現在、僕も利用中のSTORESは、ヘイ株式会社が運営するネットショップサービスで、毎月10,000店舗が開設していて、誰でも簡単にオンラインショップ運営ができる印象があります。
ーメリットー
1、他サイトと比べて手数料がお得
2、インスタグラムとの連携ができる
3、オンラインショップに必要な機能が無料で使える
4、48種類のデザインテンプレートが無料で使える
5、顧客管理機能が無料
ーデメリットー
1、html編集ができない
2、スタンダードプランでしか使えない機能がある
3、集客の戦略が必要
4、売上げの入金が「月末締め・翌月末払い」になる
ー決済手数料ー
・フリープラン(月/¥0)→ 5.5%
・スタンダードプラン(月/¥2,178)→ 3.6%
ーおすすめ度ー
★★★☆☆
STORES のフリープランでは、デザインの自由度は低いものの、オンラインショップを開業するには十分な機能が付いているため、集客戦略を考えながら販売の知識を上げることができます。
STORESを利用する人は、ファッション、雑貨、食品を販売する人が多く、フリープランよりもスタンダードプランを使って店舗の通販として使う人が多いイメージです。
僕も現在、STORES をメインにデジタルアートのジークレー版画と写真額装作品の販売をしています。
STORES は、会員限定のオンラインショップとして利用することもできます。
Link : STORES
BASE
BASE は、ネット開設実績が4年連続1位を獲得していて、BASE株式会社が運営するオンラインショップサービスです。
ーメリットー
1、他のサイトだと有償サービスになる機能が無料で使える
2、ショッピングアプリ『Pay ID』が使えるから集客がしやすい
3、初心者にわかりやすくまとめた『0→10ガイド』が見れる
4、オリジナル商品がなくてもBASE内で商品が作れる
5、インスタグラムと連携できて商品ページまで誘導がスムーズにできる
ーデメリットー
1、他のオンラインショップに比べて集客力が弱い
2、売り上げが上がると利用料金も高くなる
3、デザインの自由度が低い
4、販売支援企業からのセールスメールがくることがある
ー決済手数料ー
BASEの手数料については、以前の記事を参考にしてください。
『BASEでアート販売 | 無料でオンラインショップを開設するならBASEが良い理由』
ーおすすめ度ー
★★★★☆
BASE は、ショップ開設までの手順がわかりやすく、初めてオンラインショップを開設する人向けといった印象です。
ただ、売上げが上がってくるとそれに比例して販売手数料も高くなるので、本格的にオンラインショップを運営したいと考えている人には向いていません。
たとえば、アート作品の原画や版画を販売するのではなく、作品をプリントしたグッズを販売するならBASEが運営しやすいです。
Link : BASE
minne
minne (ミンネ)はGMOペパボ株式会社が運営する、クリエイター向けのオンラインショップと言った印象が強く、アート作品のハンドメイドなどを購入する人がよく訪れる販売サイトです。
ーメリットー
1、クリエイター向きでハンドメイド販売サイトとして有名
2、ブログ感覚で簡単に商品ページが作れる
3、作家へのサポートが充実している
4、初期開業費用・月額費用も無料で出品できる
ーデメリットー
1、電話でのお問い合わせができない
2、販売手数料が他と比べて高め(10.56%)
3、販促ツールが少ない
ー決済手数料ー
一律▶︎10.56%
ーおすすめ度ー
★★★☆☆
minne は、クリエイター向きなので、オリジナル商品や絵画を販売したい人に向いていて、商品のサンプル画像もこだわって撮影している人が多いです。
現在僕も『STORES』と『minne』でショップを開設していますが、『minne』は新規のお客様をターゲットに、ひっそりと利用しています。
Link : minne
Creema
Creema (クリーマ)はminneと同じように、ハンドメイド商品を販売しているクリエイター向けのオンラインショップというイメージです。
Creemaを利用する作家さんは、ある程度のファンがついている印象があります。
ーメリットー
1、新作を出品してCreemaの特集に載るチャンスがある
2、リピーターに販促しやすい
3、海外販売のための自動翻訳が付いている
4、キュレーション機能がついている
ーデメリットー
1、販売手数料が他と比べて高め(10%)
2、新作を出品しても気づかれずらい
3、購入率が低い
ー決済手数料ー
・ハンドメイド▶︎10%
・食品▶︎14%
・台湾、香港▶︎20%
ーおすすめ度ー
★★☆☆☆
Creemaに限らず、オンラインショップで絵画を販売するには、集客の知識やマーケティングの知識が必要になってきます。
ただ絵画を出品したからと言って、すぐに購入されることはごく稀で、ブログ、SNS、メルマガ、LINEなどを使ってファンを増やすことで購入につなげられます。
Link : Creema
SUZURI
SUZURIは、アート作品をプリントしたグッズを販売をしたい作家に向いているオンラインショップ。
これまで紹介してきたオンラインショップは、試作品が手元にあることを想定したサイトで、出品する際にサンプル画像を撮影する手間がかかります。
当然、実際の商品を撮影するわけですから、サンプル画像を作る自由度は高く、リアルに商品説明を書くことができるので、購入者に安心感を与えることができます。
SUZURIは、手元に実際の商品がなくても作品の画像をアップロードするだけでサンプル画像が作れるので、効率重視の人向けになります。
ーメリットー
1、試作品を作らなくても出品ができる
2、商品撮影の手間がはぶける
3、在庫を抱える必要がない
4、Amazonや楽天のようなモール型なのであるていどの集客ができる
5、YouTubeチャンネルと連動できる
ーデメリットー
1、プリントする商品自体が高めなので販売価格が高くなる
2、納品までに時間が掛かってしまう
ーおすすめ度ー
★★☆☆☆
SUZURIは決済手数料がなく、グッズの素材となるアイテムの原価にデザイン費用や作品費用を上乗せした分が「売上げ」になります。
少し難しい言い方になってしまうので、下記に売上げのイメージ図を作成しました。
各グッズの原価については、こちらの『SUZURI アーテムとテンプレート』のページから確認することができます。
Link : SUZURI
this is gallery
this is galleryは、現代アートや絵画の通販に集中したオンラインショップで、芸術家、画家が利用しているアート販売サイトです。
イメージ的には、個人として芸術活動をしていて画廊やコレクターとの繋がりがない人たちが登録しておくと良いアート販売サイトという感じです。
ーメリットー
1、芸術に集中してオンライン販売ができる
2、画廊と違って販売手数料が安い
3、購入者との繋がりができやすい(SNS経由)
ーデメリットー
1、オンラインショップとして考えるなら販売手数料は高い(30%)
2、支払方法がPayPal(ペイパル)と代引きの2種類しかない
3、作品の写真を数枚撮影する必要がある
ー販売手数料ー
購入金額(税抜き)の30%が運営会社へ、残り70%が作家へ支払われます。
ーおすすめ度ー
★★☆☆☆
this is galleryは、画廊に所属していない画家にとってはメリットがあり、販売価格の70%が売り上げになるので、「画廊」という意識で利用することを前提に考えなければいけません。
オンラインショップとして考えてしまうと、30%の手数料はとても高く感じてしまって、モチベーションが下がってしまいます。
Link : this is gallery
まとめ : 7つのオンラインショップの比較
今回は、無名でも絵画を販売できるオススメのオンラインショップ7つについて話してきましたが、いかがでしたか?
アート作品のオリジナルグッズを販売したい場合は、『COLOR ME、BASE、SUZURI』。アート作品の原画や版画を販売したい場合は、『STORES、minne、Creema、this is gallery』がオススメです。
それぞれ販売手数料が違いますが、自社ECサイトを立ち上げる費用や時間のことを考えると、ファンが付くまでは無料オンラインショップを使う価値はあります。
ショップ名 | 評価 | 向いている人 |
---|---|---|
カラーミーショップ | ★★★ | ・オンラインショップ初心者 ・本格的にオンラインショップを開業したい人 |
STORES | ★★★ | ・インスタグラムと連携したい人 ・限定の人にだけ販売したい人 |
BASE | ★★★★ | ・まだオリジナル商品がない人 ・手軽にオンラインショップを始めたい人 |
minne | ★★★ | ・アート作品のグッズをメインに販売したい人 ・作家さんと繋がりたい人 |
Creema | ★★ | ・アート作品のグッズをメインに販売したい人 ・中国、台湾などでの販売を考えている人 |
SUZURI | ★★ | ・在庫を抱えたくない人 ・YouTubeをまめに更新している人 |
this is gallery | ★★ | ・画廊と契約する予定がない人 ・原画や版画をメインに販売したい人 |
最後に、新しいアートのプラットフォームサービス
当記事を執筆したあとに、オンラインで絵画販売について調べていたところ、面白そうな作品販売プラットフォームを取り扱っているサイトを見つけました。
僕は気になることはとりあえず経験するのですが、さっそく会員登録をしてみたので、少しだけ感想をお届けします。
結論から言うと、今の時代にあったアート作品販売サイトで、作業の効率化ができる新しいオンラインショップと言えます。
Artgene(アートジーン)を利用した感想も下記で詳しく話しているので、ぜひそちらも読んでみてください。
コメント