こんにちは、京都のアート写真家のリョウです。
僕は普段、写真家をしているのですが、その一方で、撮影した写真を使ってデジタリアートをつくる活動もしています。
たとえば、下記のサイトで公開している作品です。
Link ▶︎ 写真家リョウがつくるデジタルアート作品 | ポートフォリオサイト
そこで今回は『Photoshop』や『Illustrator』などでつくる、デジタルアートの価値について考えてみました。
最近では、生成AIを使ったデジタルアートも話題となっていて、僕も実際に生成AIでデジタルアートをつくった記事があるので、そちらをご覧ください。
目次
デジタルアートとは
まず、本記事でいう『デジタルアート』とは、Adobeの『Photoshop』を使って合成や加工を重ねて、非現実的な世界や幻想的な世界を作るアート作品のこと。
たとえば、僕が制作した下記のようなアート作品です。
今後のデジタルアートは、冒頭でも少し話した生成AIツールを活用したアート作品や、NFTアートの普及でどんどん広がっていくと僕は思います。
デジタルアートのつくり方や今後のデジタルアート市場について解説している記事がこちら。
僕がデジタルアートを始めたキッカケ
そもそも僕がデジタルアートを始めたキッカケは、知人のフラワーデザイナーから言われた「あなたらしい作品が見たい」という言葉でした。
僕は過去にグラフィックデザイナーをしていて、定期的にフラワーデザイナーが代表をつとめるクリエイターチームのイベントの映像クリエイターとして参加していました。
そんなある日、代表のフラワーデザイナーから次のような要望がありました。
「クライアントに合わせた作品でじゃなくて、リョウさんらしさを表現した作品を見てみたい」
その言葉が、デザイナーをしていた僕の「自分が表現できないデザインを作り続けていいのか?」という悩みが解放された瞬間でした。
その言葉に甘えた僕は、相手に合わせるデザインではなく、自分らしく自由な作品をつくることにしました。
その時に制作した作品がこちら。
2016年制作 : アート×写真家リョウ
フラワーデザイナーの写真を使って、僕がイメージしたアートな作品。
この作品が僕のデジタルアートのデビュー作品となり、デジタルアート制作活動を始めるキッカケになりました。
デジタルアートに価値はあるのか?
デジタルアートは芸術としての価値があるのかなんですが、結論からいえば、デジタルアートにも技術としての価値はあるといえます。
もちろん、ただ作品をつくるだけでは価値を高めることはできません。
そもそも『アート作品の価値』は何で決まるのでしょうか。
たとえば、世界的な画家として『ゴッホ』と『ピカソ』について考えてみましょう。
ピカソは戦略的な画家
ゴッホは2,000点あるうちの1点のみが購入されたことに対して、ピカソは、新作をだす度に絵が購入され、その資産は7500億円と言われています。
その違いを調べていくと、ピカソには絵を売る才能もあったことがわかりました。
ピカソは新作がでると、いつも数名の絵画コレクターを読んで、その作品の背景やその作品が描かれた意図について語り、その後にオークションにかけていたと言われています。
その他にも、人を雇っていろいろな画廊に「ピカソの絵を置いていますか?」と問い合わせていたそうです。
すると、画廊界隈で「最近、ピカソの絵についてよく質問を受ける」と話題になり、ピカソの名前を広げて絵に興味を持たせたという話もあります。
つまり、絵の価値を高めるのは絵のクオリティーではなく、その作品の見えない背景にあるストーリーだということです。
デジタルアートを販売するとき、次のことを意識すると作品の価値を高めることができるかもしれません。
- そのデジタルアートを制作した意図を発信する
- そのデジタルアートがつくられた背景を語る
もちろん、嘘のストーリーを発信するのではなく、実際にそのデジタルアートをつくった意図を伝えることが重要です。
そうすれば、今以上にデジタルアートのカツを上げることができて、その作品や作家の知名度を上げることができるでしょう。
デジタルアートは現代アート
油絵、アクリル絵の具、水彩絵の具のように、手描きでアートで描く人も増え、日本でも芸術家を目指す人が多くなってきました。
それはとても嬉しいことです。
さらにNFTアートが話題になり、デジタルアートの魅力にハマるアートコレクターもいて、ようやくデジタルアートの価値を感じてもらいやすくなりました。
最近僕が気になった話は、『新R25』というサイトの中で語られている、アートの本当の価値について書かれていた記事。
GO三浦さんに「アートってビジネスに役立つの?」と聞いたら、説教混じりに“本当の価値”を教えてくれた
https://r25.jp/article/1101024098841636115引用元サイト : 新R25のサイトより
そこに書かれた記事では「アートの一番の価値って“所有できる”ことだと思っている」と語られていました。
芸術に触れることで、視野が広がって日常生活にメリハリが出てきます。
たとえば、仕事で疲れて自宅に帰ってきたら、そこに飾られているアート作品を見ると「明日も頑張ろう!」って思えてきます。なぜなら、非現実的な世界を見れば「現実逃避」できるから。
現実逃避と聞くとマイナスなイメージがありますが、僕は心を休めるためには必要なものだと考えています。
日常生活においても仕事においても、心が疲れることは必ずあります。そんな時は、一度、今の環境から離れて違うことに集中します。
そう「現実から逃げる」のではなく「少し離れてみる」のです。そうすれば、今の状況を客観的に見ることができて、改善する方法を見つけることができます。
アート作品をつくっていると、僕自身だんだんその世界に引き込まれていく感覚になります。
そんな時、僕は思いました。
この非現実的な絵の中に椅子を置いて、その絵の中に座っている自分を想像した時、自分はどんな気持ちでその場所にいるのだろう?
不安な気持ちになってしまうのか、それとも、心が癒されて嫌なことを忘れられるのか。
気づけばその世界が自分にとって、どんな世界に感じるのかを考えていたのです。
で、自分の作品の世界に入り込んだ僕がだした答えが、「心が癒されて嫌なことを忘れられる」世界となりました。
その感覚を多くの人に感じてほしい理由で、上記の作品を僕のメイン作品にすることにしました。
デジタルアートは手描きにはない魅力がある
デジタルアートだから感じる魅力もあります。
たとえば、次のような魅力です。
- 表現の自由度が高く色や形の修正を重ねても劣化しないので制限なく表現の幅が広がる
- 3Dソフト、描画ソフト、グラフィックの技術が身に付く
- 完成した作品を簡単にSNSやWEB用にサイズ調整ができるため世界中に公開するのが効率的
- ジークレー版画制作の際の入稿に手間が掛からない
とくに「4」のジークレー版画を販売する場合、額装とセットで販売することもできます。
最近では、ジークレー版画と額装をセットで購入できるオンラインショップサービスもあります。
販売者はデジタルアート作品の画像をアップするだけで、ジークレー版画に印刷して額装し、発送までしてくれるサービス。それが「Artgene(アートジーン)」というサイトです。
最後に
ということで、デジタルアートの価値について話してきましたが、少しはデジタルアートの価値をわかってもらえでしょうか。
今の時代は、絵が描けなくてもパソコンやタブレットで絵を描く技法もあります。
受け入れにくいと言われているデジタルアートですが、作品の価値を高めることはできます。
・そのデジタルアートを制作した見えない背景
ピカソのように、その絵の価値を高めるスキルをもつことで、デジタルアートの価値を高めることができるでしょう。
あなたはデジタルアートについて、どのように考えていますか?
ぜひ、下記のコメント欄で教えてもらえたら嬉しいです。
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