芸術で食べていくには何が必要?

アート思考

「芸術で食べていくのは難しいと言われているのはなぜ?」

現在の日本でも、芸術家を目指す人が多くなってきましたが、世間では「芸術=貧困」というイメージがあるのはなぜでしょう。

その理由として思い浮かぶのが、次の2つ。

  • 芸術作品に価値を感じる人が少なく需要がないから
  • 芸術作品は『高額』というイメージが強いから

ということは、この2つのイメージをなくせば「芸術で食べていくことができる」ということになります。

実際に日本でも、芸術で成功している芸術家はいます。

ということで今回は、

・「芸術家として成功している人と失敗している人の違いは?」
・「芸術家に必要なことって何?」

について話したいと思います。

芸術家として成功している人

まず、日本で芸術家として成功している人を挙げるとするなら、次の5人は有名でしょう。

  • 草間彌生(くさま やよい)
  • 村上隆(むらかみ たかし)
  • 杉本博司(すぎもと ひろし)
  • 塩田千春(しおた ちはる)
  • 会田誠(あいだ まこと)

上記の5人の芸術家は、国内でも高く評価されている芸術家で、日本のアートシーンを代表する存在です。

そう言った芸術家を見てみると、次のような共通点があります。

・独自の世界観をもっている
・時代の流れを読みつつ『自分』の軸をもっている
・発信力とブランディング力がある
・継続して作品を生み出して発表し続けている
・ビジネス的な視点を持っている

独自の世界観をもっている

成功する芸術家に共通する最大の特徴は、それぞれが「独自性」のある作品をつくっていることです。彼らの作品には、その人にしか生み出せない独特の視点や表現力があります。

たとえば、草間彌生さんの水玉模様や、村上隆のポップなアニメ風の作品は、一目見ただけで誰の作品かわかるほど個性的です。

このように、芸術の世界では「誰かの真似」ではなく、「独自の世界観」を表現することが重要です。とは言っても、独自性は最初から表現できるわけではなく、これまでに試行錯誤を繰り返しながら作られていくものです。

より多くの作品をつくり、時には失敗作もつくりながら「自分にしかできない表現とは何か?」を追求し続けることが大切です。

成功する芸術家は、単に作品技術が高いだけではなく、作品を通して『自分』というブランドをつくり、それを武器にしています。

時代の流れを読みつつ『自分の軸』をもっている

芸術の世界は常に変化しています。新しい技術やトレンドが次々と生まれ、価値観もその時代によって変わるでしょう。

成功する芸術家は、時代の流れを敏感に察知しながら『自分の軸(コンセプト)』をブレさすことなく活動しています。

たとえば、デジタルアートやNFTが話題になってそれを活用するアーティストも増えていますが、単に流行に乗るのではなく、自分の軸(コンセプト)をどうやって発展させるかを考えています。

それに、アナログな手法にこだわり続けることで、新たな価値を生み出す人もいます。

大切なのは「時代に合わせて柔軟に変化させること」と「自分の軸(コンセプト)を貫くこと」。このバランスをうまく取ることです。

流行を無視してしまうと時代遅れになってしまうし、逆に流行を追いすぎると個性を失ってしまいます。成功する芸術家は時代の流れを感じながら、自分軸(コンセプト)をブラさない意識をもっています。

発信力とブランディング力がある

どれだけ素晴らしい作品を生み出しても、それが世の中に知られなければ意味がありません。成功する芸術家は、自分の作品をどのように見せるか、どう伝えるかを常に考えています。

SNSやサイトを活用して自分の作品の背景やコンセプトを発信することで、多くの人に届ける努力をしています。

村上隆さんのように、SNSを使って自身の考えを発信してブランディングしているアーティストもいれば、杉本博司さんのように、展示会や書籍を通じて自分なりの哲学を発信しているアーティストもいます。

単に作品を投稿するだけではなく、「自分の作品がなぜ生まれたのか」「どんな想いが込められているのか」を語ることで、見る人とのつながりが生まれます。

成功する芸術家は作品だけでなく、自分自身もブランディングして認知度を高めているのです。

ブランディングについては下記で詳しく話しているので、そちらをご覧ください。

継続して作品を生み出して発表し続けている

どんなに才能があっても、途中で諦めてしまっては成功にはつながりません。芸術の世界で評価されるためには「長い時間がかかる」と思っておく必要があります。

成功する芸術家は、評価されない時期でもひたすら作品をつくり発表し続けています。

たとえば、草間彌生さんも長い間アメリカで無名の時期を過ごしていましたが、それでも作品制作を続け、しだいに世界的な評価を得るようになりました。

もちろん画家や写真家だけではなく、映画や音楽などの分野でも継続して発信を続けることで、徐々に評価が高まるケースが多いです。

だから途中でやめてしまう人は、たとえ才能があっても成功には至りません。作品をつくり発表し続けることが、芸術家として生き残るための鍵だと言えます。

ビジネス的な視点をもっている

芸術家はクリエイターであると同時に、自分の作品を売るビジネスパーソンでもあります。成功する芸術家は、作品を売るための仕組みを理解し、収益を得る知識をもっています。

ギャラリーでの展示販売、オンラインショップ、NFT、企業とのコラボなど、多様な方法で作品を世に送り出します。

だからと言って、お金を稼ぐことにこだわりすぎると作品への興味が薄れてしまうので、そのバランスが重要です。

また、適切な価格設定やマーケティングも必要で「この作品はなぜこの価格なのか」をしっかりと説明できることが大切です。

単に「良い作品だから買ってもらえる」という考えではなく、「どうすれば価値を伝えられるか」「どの市場に向けて発信するか」を意識することで、持続可能な芸術活動ができます。

成功する芸術家は、アートの価値を高めながら収益を得る力も持っているのです。

失敗する芸術家の特徴

一方で、芸術家として失敗してしまう人の特徴を挙げると、次のような感じになります。

・作品に独自性がなくマーケットと噛み合っていない
・発信や営業をせず「作品が良ければ売れる」と思っている
・途中で諦めてしまう
・ビジネス視点がなく稼ぐ方法を知らない
・学ばず成長しない

作品に独自性がなくマーケットと噛み合っていない

失敗する芸術家の典型的な特徴は、他人のスタイルを真似をするだけで終わってしまうことです。

もちろん、最初は誰しも影響を受けるものですが、いつまでも他人の真似をしているだけでは作品に個性が生まれません。

たとえば、流行のスタイルをそのままコピーして作品をつくると、一時的には評価されることがあるかもしれませんが、やがて飽きられてしまいます。

芸術の世界では「誰かの代わりになれる人」よりも「その人にしか作れないものを生み出せる人」が評価されます。

独自の視点や表現をもたず「流行っているから」「売れそうだから」と安易に選んだスタイルは、成功にはつながりません。

芸術は自己表現の場であり、自分の内面と向き合いながらオリジナリティを磨くことが大切です。

発信や営業をせずに「作品が良ければ売れる」と思っている

どれだけ素晴らしい作品をつくっても、それを知ってもらわなければ世の中には届きません。

失敗する芸術家は「作品をつくれば誰かが見つけてくれる」と思い、発信せずに受け身になってしまいます。

だけど今の時代は、SNSやサイトを活用して自分の作品を広めることが当たり前になっています。

成功している芸術家は、作品の背景や制作意図を積極的に発信してファンとのつながりを築いています。

一方で「作品の良し悪しは見れば分かる」と考えて発信を怠ると、せっかくの良い作品も埋もれてしまいます。それに、適切なターゲットに向けて発信しなければ、自分の作品を求める人に届きません。

芸術の世界では作品の質だけでなく、それをどう届けるかも重要な要素なのです。

途中で諦めてしまう

芸術で成功するには、継続的な努力が欠かせません。失敗する芸術家の多くは、途中で諦めてしまうことです。

「なかなか評価されない」「作品が売れない」といった理由で挫折し、作品制作をやめてしまいます。

だけど、成功している芸術家も最初から評価されていたわけではありません。たとえば、草間彌生さんは長い下積み時代を経て、世界的な評価を得ました。

アートの世界は短期間で結果を出せるものではなく、長い目で見て努力をし続けることが大切です。

たとえ評価されなくても、作品をつくり発表し続けることで、少しずつ認知され、やがて大きなチャンスをつかむことができます。

途中で諦めてしまう人と粘り強く続ける人の差が、成功と失敗を分ける大きな違いと言えます。

ビジネス視点がなく稼ぐ方法を知らない

芸術で食べていくには、お金の管理も欠かせません。

失敗する芸術家は「お金のことを考えるのは邪道だ」と考え、経済的な計画を立てずに活動を続ける人が多いようで、その結果、収入が安定せず生活が成り立たなくなり、最終的に制作を続けられなくなってしまいます。

一方、成功する芸術家は作品を売るための戦略を考え、収益を得る仕組みをつくっています。

たとえば、ギャラリー販売だけでなくオンラインショップやワークショップ、企業とのコラボレーションなど、複数の収入源を持つことで安定した活動を続けています。

お金の管理をしっかり行い、長期的に活動できる基盤を作ることが、芸術家として生き残るためには必要不可欠です。

学ばず成長しない

芸術は時代とともに変化するものですが、失敗する芸術家は「昔ながらのやり方」にこだわりすぎる傾向にあります。

たとえば、デジタルアートやNFTが登場したとき「デジタル機器に頼った作品はアートじゃない!」と頑なに否定する芸術家もいました。

だけど、新しい技術やメディアを活用することで表現の幅が広がって、新たな市場が開けることもあります。

そして、アートの販売方法も時代によってどんどん変化しています。

かつてはギャラリーでの展示販売が主流でしたが、現在はオンラインショップやクラウドファンディングを活用して活動するアーティストも増えています。

もちろん時代に流されすぎるのも問題ですが、柔軟に適応しながら自分のスタイルを確立することが求められます。

まとめ : 芸術で食べていくのに必要なもの

今回は、芸術で食べていくために必要なことについて話してきましたが、成功している芸術家と今の自分を比較することで、何が違うのかが見えてきます。

「相手は有名だから比較にならない」と思うかもしれませんが、成功した芸術家もあなたと同じように「成功するためには何が必要?」と悩んで、その答えを見つけて継続してきた結果だと思います。

もう一度、今回の記事を読み返して今の自分に置き換えてみてください。成功していないということは、まだ試していないことがあるはずです。

白い紙に書き出すことで、足りないものが見えてくるでしょう。

 

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デジタル作家 R.i.

デジタル作家 / R.I. デジタルアートを中心に、PhotoshopやFireflyを使った制作を続けている。 表現を続ける中で、「才能」よりも「環境」と「道具」の重要性を強く感じるようになり、制作を支えるツールや考え方を記録する場として、理想的芸術生活ブログを運営。このブログでは、作品そのものよりも、作家として制作を続けるための思考や制作環境について発信している。

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