【クリエイティブな作品とは?】完成された作品よりも未完で独自性のある作品

芸術家

クリエイティブな作品とは、どんな作品なのでしょうか。

京都で写真家をしている僕は、いろいろな芸術家の作品を見てきましたが、その答えについて考えたことがあります。

そこで、僕なりに出した答えが次のようなものでした。

クリエイティブな作品とは、不特定多数に気に入られることを考えて完成された作品ではなく、独自性があって未完でユーザーの心を揺さぶる作品である。

独自性のあるクリエイティブな作品は、他と差別化できるため、その価値を感じてもらいやすくなります。

今回は、クリエイティブな作品を生み出すための考え方と、クリエイティブの本質について考えていきたいと思います。

クリエイティブな作品について迷路にはまってしまったなら、本記事を読んで、改めて『クリエイティブ』について認識してみましょう。

クリエイティブとは

クリエイティブとは?

まず、クリエイティブとは何かですが、一般的には『創造的な、創造力のある、独創的な』と定義されていて、個性的でオリジナリティーのある作品をつくると言う意味が主流になっているようです。

とても曖昧な言葉のように聞こえますが、芸術の世界(写真家、美術家、音楽家、映像作家など)では、独創的な作品に対して『クリエイティブ』という言葉が使われています。

ちなみに、クリエイティブな作品を生みだす人のことを『クリエイター』と言います。

クリエイティブな作品は無からは生まれない

クリエイティブな作品を作る人、つまりクリエイターは、無から作品を生みだしているわけではありません。

これまでの人生の中で感じた不満や問題、不便だと感じたところから、改善させるためのアイデアを形に落とし込んで作品をつくり上げているんです。

0(ゼロ)から何かを作ることは不可能に近く、何かの問題点を考えてそれを解決するための作品、それが『クリエイティブな作品』だと僕は考えています。

そういった意味で、本記事のタイトルに『未完で独自性のある作品』と書かせていただきました。

独創的な作品はいつの時代も重宝される

独創的な作品は、いつの時代も必要とされています。なぜなら、競合に勝つためにはどこにも存在しない新しい発想が必要だからです。

思いもしないヒット商品を生み出すのも独創的なアイデアをもっている人で、周りに影響されず自分目線でも物事を観察し見極め、それを作品として落とし込める人なんです。

「じゃあ、生まれもってのセンスがなければクリエイティブな作品はつくれないじゃん」

と思いますが、クリエイティブな発想は鍛えることもできるし、何歳になっても身に付けることはできます。

ではここから、クリエイティブな発想力を磨くために必要なことについて話していきますね。

https://artryo.com/digitalart/wp-content/uploads/2023/04/artryo-hukidashi01.jpg
運営者リョウ

ここからは僕が写真家になるために意識してきたことを踏まえて、個人的な見解になるので参考程度に読んでください。

クリエイティブな発想力を磨く方法

クリエイティブな発想力を磨くには、とにかく周りをいろいろな角度から観察することです。

仕事に行くときに利用する電車の中、街を歩く人の行動、街の建物、車、看板、耳に入ってくる音、木の揺らぎ、水の波紋など、そこからクリエイティブなアイデアが浮かぶことが多いです。

写真家としてのクリエイティブなアイデア

例えば、僕は写真家として活動をしていますが、本屋に立ち寄ると写真の撮り方やカメラの説明ばかりの本(ハウツー本)ばかりが並んでいて、写真そのものの魅力やこれからの写真家についての本がほとんど置かれていません。

もちろん本屋にとってては需要がないので置いていないのかもしれませんが、ネットで調べても写真の魅力を上げる本はとても少ないんです。

そこで僕は思いました「今更ハウツー本を出版しても、誰も興味を持ってもらえないだろう?」と。

僕は写真家として「一眼レフの撮り方」の講習をしようと考えていましたが、本屋へ行けばいくらでも見ることができるんですよね。

そこで僕は、講習の目的を見直すことにしました。

ハウツー講習ではなく『これからの写真家に必要な心構えと必要とされる武器』について発信してみようと考えました(現在は準備段階ですが、準備が整ったら当ブログでもお知らせします)

これが、写真家として僕が考えたアイデアです。

写真家としの活動記録をまとめたサイトがこちら。

いつでもアイデアが浮かぶ状況をつくる

日常生活で周りを観察する癖がつくと、いつでも頭の中でアイデアが浮かばせることができます。

いつも電車の中で、目的の駅に着くまでスマホをずっと見ていませんか?

電車の中をよく観察していると、面白い発見ができるし、周りの人の行動から思いもしないアイデアが浮かんできますよ。

いつでもアイデアが浮かぶ状況をつくることで、あなたもクリエイティブな作品をつくることができるでしょう。

クリエイターは苦労するもの

クリエイティブな作品をつくる人『クリエイター』は苦労することが当たり前です。

「クリエイターはカッコいい」と言うイメージは強いですが、その裏にはとても苦労する時代があります。

例えば、お笑い芸人のキングコング西野さん。

クリエイターとしての西野さんは、メディアに出て話をするたび、イベントを開催するたび、思いをSNSで発信するたびに炎上していました。

ときには「アンチ西野」と言われる人から誹謗中傷を受けたり、テレビを見た人からの苦情が殺到したり。

それでも諦めずに、西野さんらしい考えを発信し続けたことで、クリエイターとしての認知度が上がり、支持されるようになりました。

僕も、お笑い芸人キングコングとしての西野さんの時期は嫌いでしたが、クリエイターとしての活動を見ていくうちに、だんだん「支持したい」と言う気持ちに変化していきました。

こうやってクリエイターが歩んできた人生を知ると、共感できる部分もあって身近に感じることができるようになります。

クリエイティブな作品を生み出す方法

クリエイティブに向いている人

ではクリエイティブな作品を生み出すにはどうすればいいのかですが、僕がいつも意識していることをシェアしますね。

・自分の人生経験からイメージする
・一つの物事をいろいろな角度から観察する
・浮かんだアイデアをストックしておく
・周りの声に惑わされない

では簡単に話していきますね。

自分の人生経験からイメージする

人生経験からイメージする

アイデアを浮かばせる方法として、自分のこれまでの人生経験からアイデアが浮かぶことがほとんどだと思います。

無から新しいアイデアを浮かばせて、一つの作品をつくるのは不可能に近く、これまでの人生での失敗や経験が元になって作品が生まれます。

クリエイティブな人だからといって、特別な人生を歩んできたわけではなく、みんなが経験していることとそれほど違いはないものです。

僕も職を転々とした時代があったり、あるバイト先の上司に理不尽に怒鳴られたりしたこともあります。

子供の頃はヤンチャで怪我をしたことも、海に溺れて死にかけたこともあります。

どんなクリエイティブな人でも、みんなと同じような人生を経験しているものです。

それを作品に落とし込むのか記憶として心の中にしまっておくのかの違いで、クリエイティブな人は過去の過ちを作品に落とし込んで表現しているのです。

これまでに自分が失敗したこと、怖い思いをしたこと、楽しかったこと、幸せだと感じたこと。

それをヒントにクリエイティブな作品に変換して、自分らしいオリジナルの世界観をつっているのです。

その他にも、自分の好きなことからもクリエイティブな発想を浮かばせることもできますが、それについてはこちらの記事で話しています。

一つの物事をいろいろな角度から観察する

色々な角度から考える

クリエイティブな作品を生み出すには、1つの物事に対して色々な角度から観察する力も身につけるといいでしょう。

たとえば、自分の目の前のテーブルに、赤くて美味しそうなリンゴが置いてあるとします。

「このリンゴはなぜ赤い色をしているのだろう?」
「このリンゴを見ていると美味しく感じるのはなぜだろう?」
「リンゴを違う色に育てることはできるのだろうか?」
「とても大きなリンゴを作ることはできるのだろうか?」
「リンゴが好きな人は、この世の中に何人いるのだろう?」

このように、どんどん見方を変えて疑問を増やしていくんです。

物事というのは一つの答えだけではなく、色々な角度から考えることで新しい姿が見えてくるものなんです。

そしてクリエイティブな作品を生み出す人は、疑問を疑問のままにせず、答えが出るまで自分で調べるという行動をとります。

疑問を解決できたとき、疑問から解決までの流れを思い出してそこから新しいアイデアをプラスして作品につなげていきます。さらに別のイメージしたものと組み合わせて、独創的な作品をつくっていく。

物事をいろいろな角度から観察していると、思いもしないアイデアが生まれてくるので、スマホの画面ばかり見ずに、たまには周りを観察してみてください。

浮かんだアイデアをストックしておく

アイデアをストック

こうして浮かんだアイデアは、できるだけ早くメモにするなりラフ画にするなりしてストックしておくことをオススメします。

その理由は、頭の中に浮かんだアイデアは時間が経つと忘れてしまうし、何かの形にアウトプットしないと成長しないからです。

僕はいつもインプットした情報は、その日のうちにメモに書き出しています。

おかげでデスクの上はメモだらけですが、時々「あのとき浮かんだアイデアはどんなアイデアだったかなぁ」となったときに、デスクのメモを探します。

本当はもっと効率よくメモを保管したいのですが、いくらメモをまとめても同じ状態になるし、デスクの上を探せば見つかるのでそのままにしています。

このように、簡易的にメモするだけでもアイデアのストックができます。

周りの声に惑わされない

クリエイティブな活動をしていると必ずといっていいほど、反対のする声や自分流のアドバイスを押し付けてくる人が現れます。いわゆる『ドリームキラー』と言う存在。

そう言った人の声に惑わされてはいけません。

もちろん当記事も、もしかすると今のあなたにとってドリームキラーになる可能性だってあります。

もしそう感じたなら、今すぐこの記事を閉じてください。

この記事は僕が経験したことを元にして話していますが、今のあなたにとっては不要なものかもしれず、あなたの目標の邪魔になるのは心苦しいので。

ドリームキラーは身近な人ほどなりやすく、両親、兄弟、恋人、友人、上司などが「あなたのために」とアドバイスをしてきます。

もちろん、大切な人なので無視をするのではなく、話を聞くだけ聞いて自分が信じた行動を続ければいいんです。

最後に

クリエイティブな作品を生み出すには、完成された不特定多数に好かれる作品より、未完で独自性のある作品をつくる方が価値は上がりやすくなと写真家をしていて僕は思いました。

その理由は、いつの時代でも独自性のある作品を求める企業や人は多く、他と差別化できるものに価値を感じるものだからです。

そんな独自性のあるクリエイティブなアイデアを生むには、次の4つを意識しようと話しました。

・自分の人生経験からイメージする
・一つの物事をいろいろな角度から観察する
・浮かんだアイデアをストックしておく
・周りの声に惑わされない

今回の記事を読んだらインプットするだけではなく、印象に残ったことを箇条書きでもいいのでメモに書いてアウトプットすることが大切です。

アドバイス『僕の心の調整の仕方』

最後に1つ、クリエイティブな作品を生み出す上で重要なことは、定期的に心を休ませてあげること。

アイデアを探すのには相当な神経を使うことになります。

周りを観察する癖がついても、心には疲れがどんどん溜まっているのです。

そこで僕が心を調整する1つの方法として、雨の音を聞いて心をリラックスさせることがあります。

雨の音を聞くと水が流れるイメージをもつことができて、心が洗い流されるような感覚になります。

ぜひあなたも、雨の音を聞いて心をリラックスさせてください。

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リョウ

リョウ

アート写真家。1974年生まれ、大阪出身。現在は京都府でアート写真家の活動をしながら芸術家を目指す人へ理想の芸術生活の過ごし方について提案しています。2018年に京都で個展を開催。2019年に横浜赤レンガ倉庫でのグループ展に参加。2021年に奈良のクリエイターイベントに参加。現在はAI生成NFTアートについても研究中。

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リョウ

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アート写真家。1974年生まれ、大阪出身。現在は京都府で写真家の活動をしながら芸術家を目指す人へ理想の芸術生活の過ごし方について提案しています。2018年に京都で個展を開催。2019年に横浜赤レンガ倉庫でのグループ展に参加。2021年に奈良のクリエイターイベントに参加。現在はAI生成NFTアートについても研究中。

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