芸術家になるには「ブランディング」と「モチベーション」を上げること

理想の芸術生活

「芸術家になるには、生まれ持っての芸術的センスが必要だ」

と言われることが多いが、実際のところ僕には生まれ持っての芸術的センスはない。

デジタルアートは制作しているが、正直言えば手描きの絵は上手いと言えたものではない。

芸術的センスというものは、

作品制作を続けていればそれなりに磨かれていくものであって、センスがないから芸術家になれないと言うものではない。

それよりも芸術家に必要なのは、自分の価値を高めるための「ブランディング」と、芸術活動を続けていくための「モチベーション」である

大切なのはセンスよりブランディング

「センスがなければ芸術家になれない」

確かに芸術的センスがあれば、自分らしいアート作品をつくることはできるだろう。

だけど芸術的センスがあっても、作品を購入に繋げることができないのが芸術家の悩み。

芸術家になって理想の芸術生活を過ごしたければ、

「自分」というブランドの価値を高めるための「ブランディングの知識」を身につけることである

ブランディングをすることで、

  • ブランディングをすることで『共感』してもらいやすくなる
  • ブランディングをすることで『信頼』されやすくなる
  • ブランディングをすることで『繋がりたい』と思ってもらえる

と言うように、芸術家としての価値を上げることができる。

では具体的にどのようにブランディングをすれば良いのか、僕が学んだブランディングの知識の基本について話していこう。

ブランディングするポイントは3つ。

  • 「自分」というブランドの作り方
  • 芸術家としてのファンを増やす方法
  • 効果的に作品購入に繋げる方法

本当はメルマガの中だけで伝えていこうと思っていたが、僕の周りにも個人ビジネスをする上で悩んでいる人が多かったので、基本だけでもブログで共有しておきたいと思う。

「自分」というブランドの作り方

「自分」と言うブランドを作る上で、最初に決めなければいけないことが「キャラ設定」である。

キャラ設定と聞くと、お遊びのように思うかもしれないが、このキャラ設定はブランディングをする上でとても重要なものになる。

キャラ設定をして、公式サイトやブログ、SNSなどを使って「自分」と言う人物を認知してもらいやすくする。

キャラ設定の例え

例えば、お笑い芸人の『ノンスタイル井上さん』を思い浮かべてほしい。

誰が見てもカッコいい容姿ではないが、自分で自分を『イケメンでナルシストな芸人キャラ』を設定して成功している。

当然そう言った人を嫌がる人も多いが、SNSでの誹謗中傷もポジティブに変える程の強いメンタルを持っている。

ネガティブなコメントをポジティブに変えてリツイートしたり、カッコつけている自撮り写真を公開したり。

それを続けていることで『ブサ男芸人=ノンスタイル井上さん』と認知されるようになっていった。

当然ファンも多く、SNSのポジティブ発信がスーパーポジティブ発言すぎて「かっこいい」と言われることもある。

こうしてキャラを設定し、とことんそのキャラを貫き通すことで、『ノンスタイル井上』というブランドの価値を高めている。

芸術家としてのファンを増やす方法

芸術家として、ファンを増やすことは簡単なことではない。

先程のキャラ設定をした上で、あばたがどんな想いで芸術活動をしているのか。

そして、これまでにどんな人生を歩んできたのか。

と言うような、芸術活動の背景(過程)をブログやSNSで発信して、あなたへの関心を集めること

共感してくれる人がどんどん集まれば、商品やサービスを購入に繋げることができる。

共感してもらうためには、

作品に対する想いや制作風景を発信したり、共感してくれる人と直接交流できるイベントを開催するなどして、信頼関係を深めていくことが大切である。

効果的に作品購入に繋げる方法

作品を購入に繋げようとして、よく見るSNSの投稿が、

「今ならこちらの作品を割引で販売します」

「新作ができました作品購入はこちら」

と言う売り込み投稿をしている人がいる。

ある程度の知名度があり、信頼関係ができている芸術家であれば何の問題もない投稿だろう。

だけど無名の芸術家がSNSで売込をしてしまうと、その投稿が相手へのストレスになり信頼を無くしてしまうことが多い。

なぜなら、広告が流れてくることが多くなったSNSの投稿に、信頼関係ができていない人の売り込みは邪魔にしか思えないからである。

まずは、あなたのファンを集めることが、作品を購入につなげる一番の近道なのである。

売込みはファン化できてから

僕も以前は何の知識もなく以下のように、ただ自分のデジタルアートをSNSで売り込んでいたことがある。

だけど、購入するサイトにつなげることはできなかった。

この時の僕の状況を分析してみると、以下のようなことが原因である。

  • デジタル画家リョウが誰だかわからない
  • デジタルアートって何?
  • なぜその作品を作っているの?
  • 結局、何をしている人?

信頼されるには、自分がなぜその作品を制作しているのか、どんな芸術人生を歩んでいるのかを発信すること。

そこから作品に興味を持ってもらい、「その作品を購入したい!」と思ってもらえるような仕組みを作ることである。

芸術人生を歩いている人の考え方

僕の周りにはクリエイティブな仕事をしている人がいて、その人たちと話をしていると、芸術活動の参考になることも多い。

その中には、作品が高く評価されて新作を出すたびに購入されている芸術家に、芸術活動に秘訣を聞いてみた。

「優れた作品をつくるからその作品の評価が高くなるわけではなく、作品の制作ストーリーに共感する人がいるからその作品が高く評価されるんです

つまり、あなたの作品に込めた想いを伝えてそこに共感する人を増やすことでアート作品の価値が上がると言うことである。

成功した人を参考にする

みんなもよく知っている有名人で言えば、『キングコングの西野亮廣』さんが成功した人として参考になるだろう。

僕は本人とは知り合いでもなければ繋がりもないが、彼がクリエーターになってからテレビで聞く言葉や芸術活動について共感できる部分がある。

それは、彼には人の心を動かせるほどのブランディング力と行動力があるからだ。

自分のこれまでの人生について話したり、自分の持っている価値観についてわかりやすくメディアで発信している。

こうして考えるとプロの芸術家を目指すのであれば、自分の価値観を発信していくことが重要だとわかる。

そこに共感できる人が増えれば、自分がつくるアート作品も高く評価されて、芸術人生を歩くことができる。

僕がデジタルアートを始めた理由

最近では少しずつ知られるようになってきたデジタルアート。

僕がデジタルアートを始めた理由は、グラフィックデザイナーで経験したスキルを使って自分らしい世界を表現したかったからである。

デジタルアートとは、Photoshopを使った現代アートの1つで、幻想的な世界をパソコンで制作したもの。

パソコンを使う人も増えて、デジタルアートを始める人がどんどん増えてきている。

グラフィックデザイナーからアート制作へ

僕はもともとグラフィックデザイナーをしていたこともあり、そのスキルを活かしたアート作品をつくりたくてデジタルアートを始めた。

日本ではまだ数少ない技法の1つであるが、同じ技法を使っている画家は何人かいる。

例えば、こちらのデジタル画家のアート作品は僕もすごく好きな作品。

『オクソラケイタ』さんの作品サイト

同じデジタルアートを制作しているということで、オクソラケイタさんのアート作品にはとても興味がある。

デジタルアートを制作している人は、グラフィックデザイナーの経験を経てデジタル画家になる人が多い。

その理由は、画像編集アプリ『Photoshop(フォトショップ)』の知識があるからである。

画家になるには画力も必要だが、手描きの絵が苦手な人もいるだろう。

そう言った人には、パソコンで作るデジタルアートで『デジタル画家』になる道もある。

本気でやりたいことは努力できる

自分が本気で芸術家になりたいと思うなら、どんなことも我慢できるし努力ができる。

だけど、どんな夢でもそこに向かうためには、それなりに時間は掛かるもの。

焦らずに少しずつ進めていくことが、理想の芸術人生にたどり着く一番の近道なのである。

失敗することは当たり前

失敗することもあるが、その失敗をしたから学べることもある。

本当にやりたいことなら、努力して努力して努力しまくる。

このような話をしていると、

「今の年齢を考えると、失敗なんてしてられない!」

「自分には時間が無いんだ!」

と言ってくる人もたくさんいる。

とくに家族がいれば、その家族のことを考えなくてはいけないこともわかる。

環境によっては、芸術家の道を諦めると言う選択を迫られることもあるだろう。

しかし、行動してみなければ成功するのか失敗するのかなんてわからない。

ちなみに、僕がデジタルアートの個展を開いたのは40歳になってからである。

僕は『自由奔放なアート×写真家』なので、他人から遅いと言われても気にしない。

今からでも、やるなら全力でやると決めている。

不安をどうやって取り除くのか

もちろん最初は不安だらけだった。

理想の芸術人生を過ごしていこうと決めたけど、

「この年齢になって本当に芸術人生を歩けるだろうか?」

と言う不安もあった。

しかしその不安を取り除くには、客観的に今の状況を見て自分なりに分析して焦らずに進めていくことである

「なぜ自分のアート作品が購入されないのか?」

そう悩んだ時は、今の自分にどれだけ共感してくれるファンがいるのかを考えてみてほしい。

例えば、自分がイベントを開催した時や活動を宣伝した時にわざわざ足を運んでくれる人はいるか。

こう言った人を増やしていくことで、アート作品の購入に繋げることができる。

最初は成果が見えなくて不安になることもある。

芸術家としての共感してくれるファンができるまでに、早い人でも3〜6ヶ月は掛かると言われている。

もちろん、ただSNSでアート作品を公開しているだけで、共感してくれるファンを集めることはできない。

最後に、芸術家への道は険しいもの

芸術家の道だけではないが、どんな仕事であっても一流を目指そうと思うのなら、険しい道を通る覚悟がいる。

芸術家の道も同じである。

センスがあっても、そのアート作品が評価されないことはよくある。

アート作品の評価をあげたいのであれば芸術家として、どんな想いでアート作品をつくっているのかを発信していくこと。

そのためには、

  • セルフブランディング
  • 文章ライティングのスキル
  • Web構築のスキル
  • 人の心理についての知識

を学ぶ努力をしなければならない。

焦らずに少しずつ身につけていけば、必ず理想の芸術人生を歩くことができる。

「芸術家になるには美大を卒業する必要がある」と思い込んでいる人もいるが、独学でも芸術家になる道はある。


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アート×写真家リョウ

アート×写真家リョウ

京都でアート×写真家として理想の芸術生活を目指し始め、これまでに失敗してきたことや学んだことを、これから芸術生活を目指す人へ伝えるために「理想的芸術生活ブログ」を立ち上げました。現在は、グラフィックデザイナーで身につけたスキルを使ったデジタルアート制作、約10年間趣味だった一眼レフで身につけたスキルをつかったストーリー性のあるシネマティック写真撮影の活動をしています。

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アート×写真家リョウ

アート×写真家リョウ

デジタル画家から『アート×写真家』へと進化し理想の芸術生活を歩き始める。美容師、デザイナー、ブライダル業に関わっていたことで芸術の世界に興味を持つ。2018年8月に京都のギャラリーで開催した『時間の導き』展で個展デビュー。2019年12月には横浜赤レンガ倉庫でのグループ展に出展し、自身のアートや写真の作品が人の心を動かしていることを知る。

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