【理想の芸術家になる方法】ブランディング力を身につけて個人としての魅力を上げること

ブランディング

芸術家を目指すために必要なこと、それは個人の魅力を上げるための『ブランディング力』です。

『ブランディング』とは、相手にとって「あの人じゃなければいけない」と思ってもらい、共感と信頼を築き上げて自分自身の価値を高めること。

この『自分自身』とは、個人で仕事(活動)をしている人。例えば、僕で言うと『京都で写真家をしているリョウ』と言うことになります。

この『ブランディング力』が身につけば、作品の価値をどんどん高めることもできます。

そこで今回は、これから芸術家を目指す人に必要な『ブランディングの知識』について話したいと思います。

はじめに

なぜ写真家をしている僕が芸術ブログで『ブランディングの知識』について話しているかと言うと、僕は過去にデジタルアート作家をしていました(現在も時々作品を作っていますが)。

作品点数が100点を超え、「もうプロの作家だ」と勘違いをして京都のギャラリーで初めての個展を開催しました。

その結果は、当然のように来客数が少なかったんです。

もちろん、個展を経験できたことに関してはとても意味のある個展でした。ただ、収益につながったかと言うと、売り上げは『1万円』。

作品が購入されたわけだはなく、デジタルアートのモデルになりたいと言ってくれた人を撮影する売上でした。

撮影はプロフォトグラファーにお願いしていたので、報酬を支払うとマイナスです。

結局、ギャラリーのレンタル費用、デジタルアートのキャンバス費用、スタッフへのお礼など、合計すると約10万円かかりました。

「自分は何のために個展を開いたのだろう?」と悩んでいた時、あるプロの芸術家から個人で芸術活動をするために必要な知識について学びました。

それが『セルフブランディング』でした。

そのブランディングの知識を知った時、初めて芸術家にとって足りないものを知ることができました。

そこで今回は、これから芸術家を目指そうと考えている人に、僕が学んだ知識の入り口部分をブログで共有することにしました。

この記事を読むことで、芸術家にとってブランディングがどれほど大事な知識なのか、個人のブランディングがどれほど強力なものかを知ることができるでしょう。

芸術家はブランディングの知識が必要

芸術家になるには芸術的センスを磨くのと同じように、ブランディングの知識を身につけることも大切です。

「芸術家はセンスが必要なんじゃないの?」

確かに芸術的センスがあれば、独自性のある作品をつくることはできます。だけど、どんなに優れた作品をつくっても、その作品に興味をもってもらう人をひきつけなければ購入につなげることはできません。

では、作品に興味をもってもらうためにはどうすればいいのか。

それは、芸術活動の想いを発信したり、その作品を制作する理由、世の中に対して自分が感じていることを世の中に発信すること。

そうすれば、同じ想いをもった人たちに共感され、その作品の意味を理解しようと興味をもち、その芸術家の世界にどんどん引き込まれていきます。

つまり、

芸術への想いを語り、
作品制作のストーリーを語り、
独自性のある世界観に巻き込む。

これが芸術家として必要になる『ブランディングの知識』です。

絵が上手だけでは購入してもらえない

世の中の難しいところが、絵が上手だからと言って購入につながるかと言うと、全くの別物です。

例えば、今あなたの目の前には1つの絵画が展示していたとしましょう。場所は、個展会場でもいいし、百貨店の美術品売り場でも構いません。

ラッセンを思い浮かべるような、青くて幻想的な絵ですが、画家の名前を見ると聞いたこともない名前でした。いわゆる無名の画家の作品です。

その作品のキャプションに『販売価格50万円』とだけ書かれていますが、その幻想的な絵を『50万円』で購入しますか?

おそらく購入しないでしょう。

なぜなら、どんな画家がどんな想いで描いた絵なのか想像できないからです。

確かに絵は上手だけど、その作品が描かれた情景が見えず、興味がわかないからです。

では、作品の展示と一緒に次のような作品説明が添えられていたらどうでしょう。

「貧困な暮らしをしていた20代の無名画家が、自分の人生を変えたくて、子供の頃に母親に買ってもらった水彩絵の具を取り出して床の上にキャンバスを置いて描いた、明るくて不思議な幻想的な絵」

多少なりと「そんな暮らしをしていても、このような幻想的な絵が描けるんだ。もっとこの画がのことを知りたい」と思った人はいるはずです。

なぜなら、無名画家だったとしても、これまでの人生を想像してその絵を描いている背景が見えて、その無名の画家の人生に共感して、さらに身近な人だと感じて興味をもったからです。

このように、見えない背景を想像させて共感を生んで興味をもってもらうストーリーを語る。

これが『ブランディング』と言うものです。

ブランディングに必要な4つのポイント

芸術家にとって必要なブランディングには、4つの必要なポイントがあります。

・『共感』してもらうためのポイント
・『興味』をもってもらうためのポイント

・『交流』できるポイント
・『信頼』してもらうためのポイント

それではひとつずつ見ていきますが、どれを飛ばしてもダメだし「先に交流できるポイントを作ろう」としても、うまくいきません。上記のポイントを順序よく進めることが重要です。

『共感』してもらうためのポイント

共感してもらうためのポイントを作ることで、次の段階の『興味をもってもらうポイント』につなげることができます。

『共感してもらうためのポイント』として多く使われているのがブログです。

ここで言うブログは、自分の想いを発信する『コラム記事』がメインになると思います。

例えば、京都で写真家をしている僕は、写真家公式サイトの方では主にコラム記事を発信しています。

写真に対する考え方や、僕らしい写真『シネマティック写真』についてのコラム記事、時には写真撮影をした時の様子をメインに発信しています。

もちろん、これまでの失敗談や過去の間違いなども盛り込んで話しているので、同じ失敗を経験している人からすれば、共感する話も多いかと思います。

こうして『共感』して燃えるようになれば、さらに『興味』が湧いてきます。

そう言った意味でも「共感」できるポイントをつくることは、人を集めるためにとても大切な要素となります。

『興味』をもってもらうためのポイント

自分の想いに共感してもらうことができれば、自然と『興味』をもってもらえます。

興味をもってもらうことができれば、SNSのフォロワーにつながり、表面的なフォローではなく、深層的なファンにつながり「あなたのことをもっと知りたい」と思ってもらうことができます。

興味づけには、主にSNSを活用しますが、特にオススメなのは、やはりインスタグラムでしょう。

活動の様子も画像付きで投稿できるし、利用者数も多くフォロワーとの交流につながります。

『交流』できるポイント

ブログの内容に共感してもらい、SNSで興味をもってもらうことができたら、さらに興味をもってもらうために限定で交流できる場所を構築します。

交流できる場所には、次のようなものがあります。

・限定のFacebookグループ
・オンラインサロン
・メルマガ登録
・LINEお友だち登録
・個展
・オフ会

直接会うのが難しい場合は、オンライン(ZOOMなど)で直接話をする企画をしてもいいでしょう。

このように交流できる場所を構築することで、特別感を味わってもらうことができるので効果的です。

『信頼』してもらうためのポイント

交流する、つまり直接話ができることで「実在する人」と思ってもらえて、さらに直接話をすることで安心感をもってもらうことができます。

安心=信頼』になるので、交流者限定的で作品を売り込めば購入につながりやすくなります。

無名の芸術家が間違ってしまう売り込み方が、毎回SNSで「新作出したので今なら安く購入できます!」と言う売り込み方。

まだ共感もない、興味も持ってもらえていない、信頼関係もないので、購入率はほぼ『0%』でしょう。

SNSで焦って売り込みをする前に、まずは『信頼関係』を築くことが大切で、

・『共感』してもらうためのポイント
・『興味』をもってもらうためのポイント

・『交流』できるポイント
・『信頼』してもらうためのポイント

の流れの方が、意外と成約が決まるのが早かったりします。

『自分』というブランドを高める方法

では『自分』と言うブランドを高めるために、最初に決めなければいけないことは何かと言うと、それは『キャラ設定』です。

「芸能人じゃあるまいし」と思うかもしれませんが、このキャラ設定はとても重要で、ブランディングをする上でキャラを設定していないと、まとまりのあるブランディングができません。

まとまりのないブランディングは、相手を迷わせてしまって、どんどん離れていきます。

ブログやSNSを使って、「自分」と言う人物を認知してもらいやすくするのです。

キャラ設定の参考例

キャラ設定の参考として、みんなの嫌われもののお笑い芸人「ノンスタイル井上さん」を思い浮かべてください。

誰が見てもカッコいい容姿ではありませんが、自分で自分を『イケメンでナルシストな芸人キャラ』を設定して成功しています。

もちろん嫌がる人も多いですが、SNSでの誹謗中傷もポジティブに変える程の強いメンタルを持っていて、深層ファンを上手く獲得しています。

深層ファンが増えれば、どんな商品を売り込んでも購入につながる確率が高くなります。(悪徳商法はダメ!)

ノンスタイル井上さんは、ネガティブなコメントをポジティブに変えてリツイートしたり、カッコつけている自撮り写真を公開したり。

それを続けていることで『ブサ男芸人=ノンスタイル井上さん』と認知されるようになりました。

その結果、ファンも多く、SNSのポジティブ発信がスーパーポジティブ発言すぎて「かっこいい」と言われることも。

こうしてキャラを設定し、とことんそのキャラを貫き通すことで、『ノンスタイル井上』というブランドの価値を高めている成功者と言えるでしょう。

作品購入につなげる方法

先程も少し話しましたが、SNSで「今ならこの作品を〇〇%引で販売します」「新作ができました作品購入はこちら」と言うような売り込み投稿は、むしろ逆効果です。

ある程度の知名度があって信頼関係ができている芸術家なら、購入してもらえるかもしれませんが、無名の芸術家がSNSで売り込をみをしてしまうと、相手へのストレスになってフォロー解除される恐れがあります。

現在のSNSを見ていると、広告が流れてくることが多くなっています。

広告にウンザリしているのに、あなたが「作品を購入してください」と売り込み投稿したら、あなたを知らない人は「なんだ作品の売り込みか」とスルーしてしまいます。

しかも頻繁に売り込みをすれば、ブロックの対象になったり、SNSの運営会社に通報されたりして、凍結の対象になってしまうかもしれません。

作品購入に繋げる一番の近道は、あなたのファンを増やしてその中で売り込みをする方が購入率は上がります。

ファンになると言うことは、あなたの進める商品にも興味を持ちやすくなってるということ。極端に言えば、アフィリエイトで稼ぐこともできます。

成功した人を参考にする

あなたも知っている有名人で言うと、キングコングの西野亮廣さんが成功者として参考になるでしょう。

僕は本人とは知り合いでもなければ繋がりもありませんが、彼がクリエーターになってから、テレビで聞く言葉や芸術活動について話している内容にはとても共感できます。

たまには「それはあなただから言えることだ!」と思う時もありますが、大半は共感できるんです。

彼には、人の心を動かせるほどのブランディング力があると思います。

自分のこれまでの人生について話したり、自分のもっている価値観について、わかりやすくメディアで発信しています。

こうして考えるとプロの芸術家を目指すなら、あなたの価値観を発信していくことも重要だと僕は思います。

そこに共感できる人が増えれば、あなたがつくるアート作品も高く評価されるでしょう。

本気でやりたいなら努力はできる

自分が本気で「芸術家になりたい!」と思うなら、どんなことも我慢できるし努力ができます。

だけど、どんな夢でもそこに向かうためには、それなりに時間は掛かるもの。

焦らずに少しずつ進めていくことが、理想の芸術生活を過ごす一番の近道です。

本気で芸術家を目指すなら、周りの意見を受け入れずに、あなた自身で努力をすれば「共感」してくれる人は必ず集まってきます。

失敗は当たり前

もちろん失敗することもあるでしょう。だけど、その失敗は決して恥ずかしいことではありません。

失敗をしたから学べたことがあって、もしその失敗をしなかったら新しい知識を身につけることはできなかったでしょう。

本当にやりたいことなら、努力して失敗して改善しながら目標へ向かうことが大切です。

このような話をすると、

「今の年齢を考えるともう失敗なんてできない!」
「自分には時間が無いんだ!」

と、言ってくる人がいます。

家族がいて、家族のことを考えなくてはいけないこともわかります。

恋人が不安そうで「この人は大丈夫かなぁ」と思われていないかと考えてしまうでしょう。

もし「安定」を求めるなら芸術家を辞めて、今すぐ企業へ就職することをオススメします。

だけど芸術家やフリーランスになって自由な時間を手に入れたいのなら、周りの目を気にしていては成長しません。

失敗してもポジティブに考えて改善すればよく、諦めずに続けていくことが個人の強さになって、そこからどんどん成長していきます。

最後に

芸術家の道だけではありませんが、どんな仕事も一流を目指そうと思うのなら、険しい道を通る覚悟が必要です。

センスがあるのに、アート作品が評価や認知されないことはよくあることです。

アート作品の評価を高めたいなら、芸術家としてどんな想いでアート作品をつくっているのかを発信してみてください。

そのためには、必ず次のような知識は必要です。

  • セルフブランディングの知識
  • 文章ライティングのスキル
  • Web構築のスキル
  • 人の心理についての知識

これらを身につける時間は、40歳過ぎても50歳過ぎても努力次第で身につけることができます。

ちなみに僕は、40歳すぎてブログやブランディングなどの知識を学びました。

焦らずに少しずつ身につけていけば、必ず理想の芸術生活を過ごすことはできます。

「芸術家になるには美大を卒業する必要がある」と思い込んでいる人もいますが、独学でも芸術家になる道はあります。

下記で詳しく話しているので、参考に読んでみてください。

ブログの魅力向上のための
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リョウ(写真家)

リョウ(写真家)

京都の写真家。1974年生まれ、大阪出身。現在は京都府で写真家の活動をしながら芸術家を目指す人へ理想の芸術生活の過ごし方についてのブログを発信しています。2018年にプロの芸術家からブランディングやマーケティングの知識を学び、2018年に京都でデジタルアート展を開催。2019年に横浜赤レンガ倉庫でのグループ展に参加。2021年に奈良のクリエイターイベントに参加。現在は東京でも写真活動を行う。

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リョウ(写真家)

リョウ(写真家)

京都の写真家。1974年生まれ、大阪出身。現在は京都府で写真家の活動をしながら芸術家を目指す人へ理想の芸術生活の過ごし方についてのブログを発信しています。2018年にプロの芸術家からブランディングやマーケティングの知識を学び、2018年に京都でデジタルアート展を開催。2019年に横浜赤レンガ倉庫でのグループ展に参加。2021年に奈良のクリエイターイベントに参加。現在は東京でも写真活動を行う。

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