アート×写真家リョウが作品展で共感されたデジタルアート「主(あるじ)の肖像画」とはどんな作品?

デジタルアート

現在のアート×写真家の活動をする前は、画家の道1本でデジタルアート制作活動をしていました。

とくに感想をいただくことが多かったのが「主(あるじ)の肖像画」というタイトルのデジタルアートでした。

「一目で作品に引き込まれました」

「今の自分の感情に合っていて素晴らしい作品」

「騒がしさから解放されるような作品でした」

そんな感想をいただけたのは、2019年12月に神奈川県の横浜赤レンガ倉庫で開催された、約100名の芸術家が集まるグループ展に出展したときの感想です。

来場していただいたお客様から、作品に対する印象が聞けるアンケートでの言葉。

以前、僕がブログに書いた『芸術家支援企業からのオファーを受けるか断るかの見極め方』の経験は、結果的に芸術活動にとって価値のあるものだったと言えます。

なぜなら、作品を出展するという行動をしたことで、自分の芸術作品がどのように感じてもらえるのかを知ることができたからです。

今回は僕がなぜ「主の肖像画」の作品をつくったのか、その誕生ストーリーと「主人の肖像画」シリーズの作品紹介をしたいと思います。

今回の記事は、情報発信というよりエピソードのような内容なので、時間のある時にでも読んでみてください。

「主の肖像画」作品の誕生ストーリー

「主(あるじ)」とは、「家の主人」という意味がある言葉ですが、僕がこの作品になぜ「主」と使っているのか。

その理由は、この作品を見ている人が、その作品に描かれた世界の中の「主役(被写体)」になった時に、その世界をどう感じてどんな未来を思い描くのかを創造してみてほしいから。

今の世界はネット環境が進化していることで、人と人とのトラブルが目立つようになってきました。

僕自身も仕事でストレスを抱えてしまい、イライラして家族に八つ当たりをすることもあります。

「このままイライラを家族にぶつけ続けるとどうなるのだろう?」と危機感をもつことがあります。

そんな時、「心のストレスをなくすために訪れる場所があれば」と考えてつくった作品が『主の肖像画』でした。

「主の肖像画」にはいくつかの種類があり、これまでに公開している作品は以下のようなものがあります。

デジタルアート ジークレー版画

最初は、左上の黒い部屋に描かれている椅子の作品でしたが、その作品は2018年8月に、京都で初めての個展をしたときに出展したデジタルアートの中の1つ。

当時の僕はデジタル画家を初めて1年目。約100点ほどの作品があったことで、SNSで作品の売り込みをしていたましたが、作品が購入されないことに悩んでいた時期でした。

そこで思いついたのが、京都での個展だったんです。

その個展に出展する作品を決めるときに、今ある作品を出展してもよかったのですが、せっかくならそのときの想いを形にした作品をつくろうと考えたんです。

そこで完成したのが、下記の黒い部屋の作品でした。

デジタルアート ジークレー版画

このデジタルアートのタイトルとキャプション(説明)がこちらです。

『そこに存在する、主の肖像画』

そこの椅子にあなたが座っているのを想像してください。あなた今何を始めようとしていますか?そこにあるリンゴは今のあなたの姿を現したリンゴです。丸くて綺麗に育ったリンゴのように、あなたも堂々とした存在感のある世界を目指しますか?それとも床に落とされた傷のついたリンゴのように、誰にも気付かれずにどんどん老いていくのを待ちますか?あなたの存在を必要としている人は必ずいるはずです。

デジタル画家リョウ

という想いを込めた作品。

まさに、当時の僕がデジタル画家のままで活動を続けようか、他の道を探そうか悩んでいた時期でした。

だけど芸術が好きな僕にとって作品をつくらない人生は、考えるだけで寂しくなってきます。

その結果、デジタル画家のまま突き進む道を選ました。

もしあの時、デジタルアート作品が購入されないことでデジタル画家を諦めていたら、作品をつくり続けることも、好きな一眼レフでシネマティック写真を撮ることもなかったでしょう。

この『主の肖像画』シリーズには椅子が描かれています(1点だけ椅子がない作品もありますが)。

その意図は、この作品を見る人自身がその椅子に座った姿を想像してもらい、その作品に描かれている風景をどのように感じるのかを体感してほしいという想いを込めています。

「生きがい」という悩みをアートで解消

今の世の中には「生きがいがない(やりたいことがない)」と悩む人はたくさんいます。

企業で勤めていても、

「ずっとこのままでいいのだろうか?」

と悩んで個人で起業をすることを考えますが、結局自分にどんな仕事ができるのか見つけられずに踏みきれないことがあります。

僕の場合は、もともと個人で仕事をしていたので、その点については悩むことはありませんでした。

そのかわりに「生活が安定しない」という悩みが大きかったです。

その話は長くなるので、後日に改めて『個人、生活、安定』について話すことにします。

この『生きがい』を見つけるには、アート作品を見ることも効果があると言われているのを、ご存知でしょうか?

その理由の1つが、アート作品を見ることで視野を広げることができるからなんです。

アートで視野が広がる

なぜアートを見ると視野が広がるのかというと、「画家がなぜその絵を描いたのだろう?」「この作品の意味はなんだろう?」と考えるようになって、その作品から画家の人生を想像するようになります。

想像するようになると、物の見方が変わって新しい発見ができます。新しい発見ができれば、もっと世界を観察するようになって、どんどんアイデアが浮かんでくるんです。

これまでの自分の中にある世界の狭さに気づくはずです。

僕の勝手な理論ですが「生きがい」は、新しい発見やアイデアを浮かばせることで見つけることができるもの

実際に僕は黒い部屋の『主の肖像画』をつくったことで、芸術活動を諦めずに、自分らしいアート×写真家としての生きがいを見つけることができました。

もし2018年の個展がなかったら、今ごろ僕はマンネリ化した生活を過ごして、後悔する人生を歩いていたかもしれません。

そういうことから『主の肖像画』シリーズが、僕のデジタルアートのメイン作品として誕生したのです。

主の肖像画シリーズの作品紹介

では、ここから僕のデジタルアート作品『主の肖像画』シリーズについて紹介していきたいと思います。

『黒い部屋』の作品は先ほども紹介したように、以下の作品ストーリーになります。

『そこに存在する、主の肖像画』

そこの椅子にあなたが座っているのを想像してください。あなた今何を始めようとしていますか?そこにあるリンゴは今のあなたの姿を現したリンゴです。丸くて綺麗に育ったリンゴのように、あなたも堂々とした存在感のある世界を目指しますか?それとも床に落とされた傷のついたリンゴのように、誰にも気付かれずにどんどん老いていくのを待ちますか?あなたの存在を必要としている人は必ずいるはずです。

デジタル画家リョウ

それぞれのタイトルとキャプション(説明)を合わせて、あなたがその世界にいるのを想像してみてください。

主の肖像画、夢想の光の中

デジタルアート ジークレー版画

『主の肖像画、夢想の光の中』

仕事に疲れたり、苛立ちを感じたりすることはありますか?時には椅子に座って現実を離れ、幻想的な世界(夢)を想像してみてください。あなたが想像する世界は、あなたが望んでいる世界。その世界を創り上げるのは、あなた自身なのかもしれません。

この作品は、僕のデジタルアートの中で、とくにメインになる作品です。

2019年の横浜赤レンガ倉庫に出展したときの作品で、オレンジ色の光と紫色の空の世界が優しくあなたを包み込んで、

「本当にその世界に行ってみたい!」

と思ってもらえる作品なってほしいという想いがあります。

実は下記作品が元になっていて、幻想的な感じより『優しさ』を感じてもらえる作品にするために、上の作品に修正しました。

あなたなら、どちらのデジタルアートに魅力を感じますか?

デジタルアート ジークレー版画

主の肖像画、想像する世界の相違

デジタルアート ジークレー版画

『主の肖像画、想像する世界の相違』

あなたが住んでいるこの世界にはたくさんの決断する扉があります。どの扉を選ぶかはあなた次第。開けたくないと感じる扉はありますか?あなたがその扉を開けなければ、そこがどんな世界なのかを知ることはできません。

わたしの世界へ導く、主の肖像

デジタルアート ジークレー版画

『わたしの世界へ導く、主の肖像』

そこにある6つの扉は『自由』『自分らしさ』『学び』『刺激』『安定』『静寂』を意味しています。あなたはどの扉を開け次の道を進みますか?6つの扉の意味は、占いや心理テストなどでよく使われる、あなたが本当に求めている生き方である。

6つの扉の意味について紹介しておくと、

【自由】
自分での選択の余地があり、自分自身で道を切り開くことを好む。そこに無限の可能性が広がっていると信じている。

【自分らしさ】
ありきたりな人生よりも自分らしい人生を求めている。一人旅や一人暮らしなど、一人でいることが好きだ。

【学び】
興味のあることは全て経験し、それを自分のものにするために冒険をすることを大切にしている。

【刺激】
人生には浮き沈みがあることを理解し、それでもそこへ向かう楽しさがある。自分の知らないことなら自分自身が経験することが大切である。

【安定】
シンプルに考えて行動することが好きで、ストレスを感じない安定した身とを歩くことが好きだ。

【静寂】
静かな生き方を好み、平穏な道を進みたい。いつでも自然体であり続け、ゆとりのある生活を目指す。

https://artryo.com/digitalart/wp-content/uploads/2021/08/hukidashi01.jpg
リョウ

あなたなら、どの扉を選びますか?

主の肖像画、白い羽の導き

デジタルアート ジークレー版画

『主の肖像画、白い羽の導き』

自分が知らない世界を見たくなることはありませんか?この作品に登場する白い羽は、あなたが必要とする世界にあなたを導く白い羽です。あなたの心は、あなた自身が決めるものです。周りの言葉があなたにとって苦痛だと感じたら逃げても良いのです。必ず白い羽根は、あなたの背中を優しく支えてくれます。

主の肖像画、水に映る空の世界

デジタルアート ジークレー版画

『主の肖像画、水に映る空の世界』

ここ数年、気候の変動が激しくなり、毎日が急激な温度変化で心も体も疲れきっていることで、誰もが今の地球を快適に過ご方法を考えています。この作品は水に映る爽やかな空の世界を想像して、あなたの心をリフレッシュして苛立ちを軽減してもらえるような世界観を主張した作品です。その椅子に座って水に映る爽やかな空の世界を感じて、心に癒しを与えてください。

最後に

ここまで「主の肖像画」のデジタルアートの誕生ストーリーを話してきましたが、いかがだったでしょうか?

僕のデジタルアートは、作品を見る人自身にもその世界がどんな世界なのかを想像してもらい、もっと広い視点でアートを見てもらえるように意識してつくった作品です。

「自分の生きがい(やりたいこと)はなんだろう?」

「このままでいいのだろうか?」

「ストレスを減らすにはどうしればいいんだろう?」

と悩んだ時は、個展に訪れて芸術作品に触れてみてください。

全ての作品を見ようとしなくてもいいんです。どれか1つだけでも気になる作品があれば、その作品の前で立ち止まって、そのがなぜ描かれたのか想像してみてください。

「この画家はなぜこの世界を描いたのか?」

「この画家はこれまでにどんな人生を歩んできたのだろう_」

気になったら在廊している画家さんに、直接作品のストーリーを聞いてもいいでしょう。

なかなか面白い角度から世の中の状況を見ているので、楽しくて刺激になりますよ。

最近は絵画と額装のセットで購入できるサイトもあるので、部屋に合う芸術作品を探す楽しみを身近に感じれるようになってきました。

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リョウ

リョウ

アートマネージャー。1974年生まれ。大阪出身。現在は京都府でアート×写真家の活動をしながら芸術家を目指す人へ理想の芸術生活の過ごし方について提案しています。2018年に京都で個展を開催。2019年に横浜赤レンガ倉庫でのグループ展に参加。2021年に奈良のクリエイターイベントに参加。現在はAI生成NFTアートについても研究中。

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リョウ

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アートマネージャー。1974年生まれ。大阪出身。現在は京都府でアート×写真家の活動をしながら芸術家を目指す人へ理想の芸術生活の過ごし方について提案しています。2018年に京都で個展を開催。2019年に横浜赤レンガ倉庫でのグループ展に参加。2021年に奈良のクリエイターイベントに参加。現在はAI生成NFTアートについても研究中。

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