毎日がうまくいかない! | 物事をシンプルに考えると心にゆとりができる

心の調整

こんにちは、京都の写真家リョウです。

「最近なんだか物事がうまく進まない」
「なんだか毎日が楽しくない」

そう感じるのは、物事を複雑に考えてしまっているからだ。

もしストレスフリーな毎日を過ごしたいのであれば、物事をシンプルに考えて心にゆとりをつくることである。

とくにフリーランスとして仕事をしていると「責任感を持たなければいけない」という意識から神経質になってしまい、物事を複雑に考えてしまう。

そんなことでは、いつまで経ってもストレスフリーな日常を過ごす事ができないし、質の高い仕事もできない。

ストレスフリーな日常を過ごすためには、心にゆとりをもつことである。

はじめに

今回の記事は、僕がフリーランスになって焦りで失敗した経験を元にしている話になる。

グラフィックデザイナーをしていた僕は、格安案件ばかりを受けてストレスを抱えてしまって親しくしていた人と疎遠になった経験がある。

なぜそうなったのかと言うと、物事を複雑に考えてしまったことが原因だった。

今回の記事のポイントは、ストレスフリーな日常生活を過ごすためには、物事をシンプルに考える必要があるといった話である。

物事をシンプルに考えることで、仕事の質を高めることもできるしストレスフリーな毎日を過ごすこともできるだろう。

物事を複雑に考えてしまうと、どうなる?

物事を複雑に考えてしまうと、頭の中で新しい情報を入れるスペースがなくなって焦りがでてくる

最近の言葉で言うと「テンパってしまう」。

とくにフリーランスで仕事をしていると「信頼されたい」という気持ちが強くなって「どんな仕事でも引き受けなければいけない」と思ってしまう。

もちろん、それは良いことである。

だけど、何でもかんでも受けてしまうと1つの仕事に集中できず、結果的に全ての仕事が中途半端になってしまって、質の低い仕事しかできなくなってしまう。

そうなると「信頼」をなくしてしまう。

それが、物事をシンプルに考えれるようになれば、心にゆとりをもつことができて1つの仕事に集中できるため、質の高い仕事へとつながり「信頼」してもらえるようになる

言葉では伝わりにくいので、イメージしてもらいやすく、下記のような図を作ってみた。


【複雑に考えてしまう人とシンプルに考えている人のイメージ図】
複雑に考えてしまう人とシンプルに考えれる人のイメージ図


図の左側は、なんでも受けてしまう人のイメージで「あれもこれもやらなければいけない」と焦って、集中力がバラけてしまう。

図の右側は、1つのことに集中している人のイメージで「ゆとり」をもって仕事に取り組むことができている。

物事を複雑に考えてしまうと、自分にとって一番重要なモノが見えなくなってしまうのである。

よりシンプルにして質を上げる

全てに当てはまるわけではないが「シンプルに考えたことで商品の質が上がった」という有名な話があるので、少しお話ししよう。

世の中の大半の「ノイズ」を見極めるという話

電気機器メーカーのブラウン社でデザイン部門のトップをつとめた、商業デザイン界のカリスマ『ディーター・ラムス』がいった言葉。

世の中の大半のものは『ノイズ』であり、本質的なものは、ほとんどない。

この言葉には、次のようなストーリーがある。

ディーター・ラムスが作ったレコードプレイヤーは無駄な装飾を全て排除した、とてもシンプルなデザインだった。

この時代のレコードプレーヤーと言えば、頑丈な木で覆われたデザインのレコードプレーヤーが多かったが、ディーター・ラムスが作ったレコードプレイヤーは、必要のない装飾を全てなくし、透明のプラスチックカバーを付けたシンプルなデザインだった。

当然は「そんなシンプルなレコードプレーヤーは売れないだろう」と思われていたが、そのシンプルなデザインが世界中で話題となった。

そんなディーター・ラムスは自分のデザインに対して「より少ないもので、より質を良くする」と言っている。

これが、シンプルに考えたことで商品の質が上がったと言う話である。

物事を複雑に考えてしまうと、なくてもいいものや余分なものをつけてしまい、その結果、仕事量が増えてしまい効率が悪くなる。

と、言いたいのかもしれない。

物事を複雑に考えてしまう癖は治る?

では「物事を複雑に考えてしまう癖」は治すことができるのだろうか。

結論から言えば「物事を複雑に考えてしまう癖はその人の性格」だと言うことが正しい。

とは言っても、物事を複雑に考えてしまう癖は治すことができるので、この後も安心して読んでほしい。

物事を複雑に考えてしまう癖を治すには、「こだわり」をもつことである。

例えば、仕事の場合で考えてみよう。

仕事にこだわりをもつことでそこに仕事を受けるための判断基準ができるため、重要な仕事だけに集中することができる。

僕の失敗談

では、僕の経験談を参考に話をしよう。

僕は過去に、グラフィックデザイナーの仕事をしたことがある。

今でも時々、常連さんからの依頼を受けることはあるが、新規での依頼は受けていない。

その理由は、写真撮影業に集中するためだが、それも過去の失敗から学んだ「こだわり」である。

優しさが自分を追い込んでしまう

過去にフリーランスとしてグラフィックデザイナーをしていた僕は、デザインの依頼を受けるために必死だった。

できる限りクライアント様の要望に応えるため、どんな無理難題な要求も対応していた。

例えば、通常では考えられないくらい格安の料金でデザイン制作の依頼を受けることもあった。

だけどデザイン制作の時間と費用のバランスが合わず、家賃の支払いができないほど生活が追い込まれたこともある。

それでも僕は「いつかデザインの依頼が増えるだろう」と思って、“格安無茶振り案件”を受けて、自分を追い込んでしまった。

無理難題な要望は自分のためにならない

これまでに僕がクライアント様から受けた無理難題な要望を挙げると、次のようなものになる。

https://artryo.com/digitalart/wp-content/themes/muum_tcd085/img/common/no_avatar.png
クライアントA

A2サイズのポスターデザインを2,000円(印刷費用込み、校正回数の制限なし)で受けてほしい。

https://artryo.com/digitalart/wp-content/themes/muum_tcd085/img/common/no_avatar.png
クライアントB

Web制作(全6ページ分)を30,000円(校正回数の制限なし)でお願いしたい。

https://artryo.com/digitalart/wp-content/themes/muum_tcd085/img/common/no_avatar.png
クライアントC

2年前に支払った初期費用の範囲でサイトをリニューアルしてほしい。

通常ならあり得ない内容の“格安無茶振り案件”だろう。

だけど僕は、そのような要望も迷わずに受け入れていた。

今思うと、デザイン業界からクレームがきてもおかしくない案件だ。

なのになぜ、そのような“格安無茶振り案件”を受け入れていたのかと言うと、クライアント様から次のような甘い言葉を真面目に受けとっていたからである。

https://artryo.com/digitalart/wp-content/themes/muum_tcd085/img/common/no_avatar.png
クライアント様

周りに宣伝するし売上げが上がったらどんどん依頼するよ。

結果的に、いくら待ってもその後の依頼につながることはなかった。

当時の僕はクライアント様との信頼関係を崩さないように「どんな無理難題な要望でも受けなければいけない」と思い込んでいた。

フリーランスになると、全て自分で決めることができるため「知人だから破格で」とか「予算が出せないなら安くしてあげよう」と、こだわりを捨てて相手のことを優先してしまうもの。

物事を複雑に考えている人は「相手が喜んでくれるならどんな無理難題な内容でも受けよう」と、どんなことでも引き受けてしまう。

当然、先ほどの図の左の人のように1つのことに集中できず、全ての仕事が中途半端になってしまう。


複雑に考えてしまう人とシンプルに考えれる人のイメージ図


仕事が中途半端になったことが原因で、親しくしていたクライアント様と疎遠になってしまった。

もしあの時、

「この要望は今の自分にとって必要なことなのだろうか?」
「クライアント様は本当に自分のことを宣伝してくれるだろうか?」

と思ってこだわりをもっておけば、もっと良い方法が浮かんでいたかもしれない。

心にゆとりがなくなると、そう言った判断ができなくなってしまう。

決断疲れの世の中

今の世の中の人たちは、自分自身で多くの選択肢をつくってしまう。

その選択肢の多さで、自分にとって何が重要で何を捨てればいいのかを見極めることができなくなっている。

これを心理学用語で「決断疲れと呼ばれている。

この決断疲れは、他人からの提案を全て受け入れてしまったり「何でもできる自分はクリエイティブだ」という欲張りから生まれてくるもの。

これまでの僕の経験から言うと、「あなたのために」と言葉をかけてくる人は、大抵「この人は私にとって都合のいい人」と思っていることが多い。

本当に自分のために考えてくれているなら、親しい仲でも「正規の仕事として受けてほしい」と言ってくれるだろう。

仕事の質を上げるシンプルな考え方

仕事の質を上げるには、物事をシンプルに考えること。

質の高い仕事をする人は「選択する」と言うことに時間をかけて、自分にとって重要なことだけを受けると決めている。

ここでもう一度、僕のデザイナー時代の話になるが、先ほど僕は「どんな無理難題な要望も対応してきた」と話したが、それは「何でも対応してくれる優しい人」と思われたかったのである。

もしあの時、心を鬼にして「こだわり」について話しておけば、重要な物事を見極めることができただろう。

https://artryo.com/digitalart/wp-content/uploads/2023/04/artryo-hukidashi01.jpg
リョウ

この案件は自分が本当に関わりたいと思っている案件で、集中できる仕事だろうか?

というように、「選択する」ことに時間をかければ良かったと後悔してしまう。

本当に自分が関わりたい案件だったら、集中して質の高い仕事ができただろう。

より少なくより質の高い仕事をする

シンプルに「より少なくより質の高い仕事をする」ことを意識していれば、もっと心にゆとりを持つことができただろう。

「選択する」ことに時間をかけている人は、自分にとって重要なことだけを受けて集中するため、質の高い仕事につなげることができる。

より少なくより質の高い生活を過ごす」でも良く、1日24時間をいかに効率よく過ごすかを考えると楽しくなってくる。

仕事の質が下がるとその業界の価値も下がってしまう

仕事の質が下がってしまうと、その仕事に関わる業界の価値を下げてしまうことにもなりかねない。

デザイナーだった僕がどんなデザイン制作でも破格で引き受けていたことで、デザイン会社から注意を受けたことがある。

当時の僕は『ココナラ』や『クラウドワークス』のような、クラウドソーシングサイトに登録して依頼を受けていた。

クラウドソーシングサイトには、どんな依頼をいくらで受けているのかが公開されているため、同じデザイン業をしている人から費用の参考にされることもある。

そんな中、

https://artryo.com/digitalart/wp-content/themes/muum_tcd085/img/common/no_avatar.png
デザイン会社A

このデザイン制作をこの安さだ受けられるとデザイン業界の価値が下がるからやめてほしい!

と、同業者からクレームが届いたことがある。そこから僕は、どんな仕事をするときも「こだわり」をもつようにしている。

そんな僕の「こだわり」とは、次のようなものである。

  • どんなにお世話になっている人でも設定した価格より下回った場合は受けない。
  • どんなにお世話になっている人でも優先せず依頼順になることを伝えている。
  • デザインの修正回数を設定してそれを超えるとプラス料金を請求する。
  • 支払い方法や支払いのタイミングを決めている。

すると不思議なことに、こだわりをもったクライアント様との繋がりができて信頼関係が生まれ、今でもデザインの依頼をしてくれている。

「周りに宣伝する」なんて言葉に惑わされることもなく、多少の費用でも依頼をしてくれるし、何かあったらすぐに相談の連絡をしてくれて頼ってくれる。

これこそが「信頼関係」ではないだろうか。

物事はシンプルに考えた方が伝わりやすくなる

物事をシンプルに考えると、相手に想いが伝わりやすくなる

再び僕がグラフィックデザイナーをしていた時の話に戻るが、クライアント様からよく次のような指摘を受けたことがある。

https://artryo.com/digitalart/wp-content/themes/muum_tcd085/img/common/no_avatar.png
クライアント様

この複数のデザイン案から選ぶのは難しい。できれば1つの案だけを出してほしい。

どう言うことかというと、僕は1つの案件に対して、いつも5つのデザイン案を出していた。

僕の勝手な想像で「複数のパターンがあった方が選ぶの楽しさを味わってもらえるだろう」と思っていた。だけど、それが間違いだったのである。

実際は、クライアント様に「選ばなければいけない」というストレスを与えてしまった。

クライアント様からすれば、忙しくて時間がないのに「選択する」という作業が増えて、その上「迷う」というストレスを与えてしまう。

そんなことをすれば「このデザイナーは時間がかかって信頼できない」となるのも当然だ。

信頼されなくなるとその原因を探すために、どんどん物事を複雑に考えてしまう。

そこから焦って失敗し、また複雑に考えてしまって、さらに大きな失敗をする。

これが『負のスパイラル』というものである。

負のスパイラル

負のスパイラル 抜け出す方法

物事を複雑に考えてしまう人は、『負のスパイラル』に陥りやすいのも特徴の一つ。

この『負のスパイラル』というものは、なかなか抜け出せないやっかいなものだ。

だけど『負のスパイラル』から抜け出す方法がある。

負のスパイラルから抜け出す方法

負のスパイラルから抜け出す方法は、客観的に今の自分の状況を見て分析すること。これを「自己分析」と言う。

よく就職をするときに使われる言葉だが、負のスパイラルに陥ってしまった時にも使えるので、覚えておくといいだろう。

「自己分析」とは、今の自分の状況を客観的に見て改善すること。

まず「負のスパイラル」に陥りやすい人は、頭の中で失敗ばかりを連想してします。

「あれをすれば相手にとって負担になるから、失敗につながるかもしれない」
「先にこっちの案件をしたら作業に時間がかかって納品が遅れるかもしれない」

これは自己分析ではなく、ただ慎重になっているだけである。つまり、行動してみないと何も始まらない

ではどうやって「自己分析」をすればいいのか。

今の状況を把握する

最悪な状況をイメージする

そうならないためのアイデアをいくつか考える

その中から最善の方法を見つける

実際に行動に移す

この方法は、僕が行き詰まった時や失敗した時に「自己分析」する方法だが、これが意外とスムーズに改善できる方法になっている。

失敗を恐れて慎重になってないか?

物事を複雑に考えてしまう人は、1つの物事に対していろいろな角度から失敗を連想してしまう。

失敗を恐れて慎重になりすぎて「この方法だと失敗するかもしれない」と考えて、そこからなかなか先に進むことができない。

失敗をするから成功につながることが多いのに、それに気づくことができないまま、また同じ失敗を繰り返してしまう。

行き詰まったら気分転換しよう

もしあなたが今「負のスパイラルに陥っている」と感じたら、少し気分を変えてみるといい。例えば、芸術に触れることで気分転換にる

ストレスを減らすことができるて、心の疲れを取り除くことも、集中力を上げる効果もある。もちろん、芸術を見る側でも作る側でもどちらでもその効果がある。

締めくくりに、芸術に触れることで気分転換になる理由について話しておきたい。

芸術を見て気分転換になる理由

芸術作品を見ていると、色使いが綺麗だったり、幻想的で非現実的な世界だったり、光と影のバランスが良かったりで心が揺さぶられて疲れが和らぐのを感じるだろう。

心の疲れが和らぐと、心にゆとりが生まれて物事をシンプルに考えれるようになる。

芸術を見る場所には、次のようなものがある。

  • 作品展を見に行く
  • 作品を購入する
  • 作品をレンタルする

では簡単に説明しよう。

作品展を見に行く

作品展を見に行くのが一番の気分転換になるだろう。その理由は、外へ出て会場に着くまで新鮮な空気を吸えるし、人と触れ合えるし「歩く」ことで健康にも良い。しかも、作品を見ると刺激になるので気分転換になる。

作品を購入する

仕事が忙しいという場合は、気に入った作品を購入して自宅に飾っておくことで、身近な場所で芸術に触れることができる。

とくにリビングにアート作品を飾ると、休憩する時にその作品を眺めることができてオシャレな部屋になる。

アートを飾る

芸術を作ると気分転換になる理由

芸術作品を作るときは、作品制作に集中することができるし、今の自分の心の中の思いを、作品で表現することでストレスを外に吐き出す効果がある。絵を描いてもいいし、写真を撮るのも効果がある。

僕は実際に、デジタルアート制作をしたり、写真撮影をすることが多いので、その効果があることを経験済みだ。

くわしくは、こちらの記事で話しているので読んでみてほしい。

最後に、行動しなければ前に進まない

何をやっても上手くいかないと感じているなら、とにかく行動すること。完璧を求めなくていい。

最初の1歩を踏み出すことが大切で、その1歩は必ずあなたの未来につながる。

実際に僕も慎重になりすぎて行動できなかった時期がある。

もし、その時に考えるより行動をしていたら、もっと早くアートと写真の仕事に繋げることができただろう。

その根拠は、写真家を目指すことを決めていたのに、一眼レフを購入するのに渋っていた時期があって、思いきって購入したのが写真家を目指そうと決めた3ヶ月経ってからだった。

実際に、一眼レフを購入してから1年で14名のモデルの方と作品撮りをする実績を作ることができたが、あの3ヶ月の間に一眼レフを買っていたら今頃、もっと写真技術を上げれていただろう。

過去を振り返ってもしょうがないので、今の僕は思い立ったらまず行動するようにしている。そのおかげで、NFTアートに出品することもできた。

あなたも今すぐ行動してみてほしい。

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リョウ

リョウ

京都の写真家。1974年生まれ、大阪出身。現在は京都府で写真家の活動をしながら芸術家を目指す人へ理想の芸術生活の過ごし方についてのブログを発信しています。2018年にプロの芸術家からブランディングやマーケティングの知識を学び、2018年に京都でデジタルアート展を開催。2019年に横浜赤レンガ倉庫でのグループ展に参加。2021年に奈良のクリエイターイベントに参加。現在は東京でも写真活動を行う。

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京都の写真家。1974年生まれ、大阪出身。現在は京都府で写真家の活動をしながら芸術家を目指す人へ理想の芸術生活の過ごし方についてのブログを発信しています。2018年にプロの芸術家からブランディングやマーケティングの知識を学び、2018年に京都でデジタルアート展を開催。2019年に横浜赤レンガ倉庫でのグループ展に参加。2021年に奈良のクリエイターイベントに参加。現在は東京でも写真活動を行う。

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