どんな人生にも『失敗』あり、失敗をしない人生なんてこの世にはない。失敗をするから人は成長していけると僕は思っている。
失敗をしても理想の人生を歩くことはできるが、失敗することよりも重要なことは自分にとって何が重要なのかを見極める力である。
見極める力を身につけることで、悪い商売に手を出してしまったり、やりたくない活動をしなくて済む。
今回の記事では、僕が経験してきたことを元に、自分にとって何が重要なのかを見極める力について話そうと思う。
目次
「良い人」では見極める力はつかない
僕が芸術人生を歩くきっかけは、デジタルアート制作したことが始まりだった。
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2020.08.04
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そんなデジタルアートの制作活動を始めた時に、何とかして自分のアート作品を購入してもらおうと焦っていた時期がある。
その焦りからアート作品を格安で販売していたり、無理難題の依頼をなんのためらいもなく受けていた。
見極める知識を身につける
理想の芸術人生を歩きたいのであれば、自分にとって重要か重要でないかを見極める力を身につけること。
これを『エッセンシャル思考』と言って、99%の無駄を捨てて1%の仕事に集中することで最大の成果に繋がると言うものである。
そこで、自分にとって重要なことかどうかを見極めるにはどうすればいいのかと言うと、
- 良い言葉には軽い気持ちで乗らないこと
- 『善人』になるのではなく『こだわる人』になれ
- 何でもできる人にならないこと
- 時には断ることも大切である
と言うことで、1つずつ考えてみよう。
見極める力① – 良い言葉には軽い気持ちで乗らないこと –
良い言葉には裏があると言われることがあるが、僕の経験上、その多くが『費用関係』に当たる。
例えば、次のような話をしてくる人がいたとしよう。
「あなたの絵をSNSで宣伝するから無料で作ってほしい」
「定期的に依頼するから値段を下げてほしい」
この言葉を聞いてどう受け止めただろうか?
もしかすると、
「宣伝してくれるなら喜んで受けよう」
「定期的に依頼してくれるなら知り合い価格で対応しよう」
と考えるだろう。だけど、それは危険な道を進もうとしている。
正直、今の僕なら躊躇なく依頼を断る。なぜなら、受けた後も仕事がくる保証はないからである。
少し言い方が強いかもしれないが、僕は過去に上記のように宣伝すると言われて、それ以降の依頼がきたことはない。
もちろん、依頼者からすれば真面目に宣伝すると言ってくれていたのかもしれない。
だけど相手がインフルエンサーのように影響力がない限り、宣伝の効果はほとんどないと考えておいた方がいい。
決して『宣伝する』と言った相手が悪いわけではない。
今後の仕事を相手に委ねてしまっている自分が悪いのである。
どんな仕事でも同じことが言えるが、最終的には自分の仕事は自分で作らなければいけない。
できることなら、相手の優しい言葉に甘えて仕事を受けるより、自分自身で仕事をとる方が長く続く。
見極める力② -『善人』になるのではなく『こだわる人』になれ –
『善人は馬鹿を見る』
突然ネガティブな言葉で気を悪くしたかもしれないが、この言葉は僕自身が芸術活動をする上ですごく心に響いている言葉である。
自慢するわけではないが、僕は周りの人からよく、
「良い人だね」
「優しい人だね」
「何でもできる人だね」
と言われることが多い。
もちろん、そう言われると誰でも嬉しくなるだろう。
今でも言ってもらえると、嬉しくなることは間違いない。
人は誰でも『良い人』『優しい人』と思われたいというのは、当然のことである。
しかし、それが『こだわりのある人』になれない理由でもある。
良い人と思われたくて何でも引き受けてしまうと、時間にも心にもゆとりをもてず全てが中途半端に終わってしまう。
質の高い仕事をする人は、自分にとって重要な仕事しか受けない。
『良い人』『優しい人』『なんでもできる人』と言われて仕事を受けてしまうと、どんなことでも対応しなければいけなくなり、時間にも気持ちにもゆとりがなくなってしまう。
結果的に仕事の質が下がって、中途半端になってしまう。
質の高い仕事をする人は、物事をシンプルに考えることができている。
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見極める力③ – 何でもできる人にならないこと –
何でもできる人と言うのは、一見すごく器用でクリエイティブな人と思ってしまう。
だけど現実に考えてみると、何でも引き受けてしまうことで時間にゆとりがなくなって中途半端に終わってしまう。
何でも引き受けてしまうと言うことは、1人の仕事量が増えてしまい時間に終われることになる。
そのため1つの仕事に集中できず、失敗をして評価が下がる。
決してこれも依頼をした相手が悪いわけではない。
こだわりを持てずに『善人』を演じて、見極める力が身についていない自分が悪いのである。
もし依頼者と信頼関係があるのなら、自分のこだわりを話せばわかってくれるはず。
お互い質の高い仕事がしたいのであれば、断られることもあるとわかってくれるだろう。
見極める力④ – 時には断ることも大切である –
もしも相手が無理難題の要求をしてきた場合、今の自分にその仕事が重要であれば受けても良いだろう。
しかし、依頼者の条件に疑問を感じて納得できない場合は断ることも大切である。
僕は今アート×写真家として芸術活動をしているが、
その中で、新規の方やお世話になった方から、
「宣伝するので無料でアート作品をつくって欲しい」
「あなたのセンスを認めているから知り合い価格でお願いしたい」
「無料で良いから自分の写真を撮影して欲しい」
と言われることがとても多い。
しかし、そのような要望を受けてしまうと自分にとって一番のストレスになる。
その理由もあり、躊躇なく全てお断りさせていただいている。
もちろんお世話になっている知人であっても、遠慮なくお断りすることもある。
もしそこに信頼関係ができている相手なのであれば、ちゃんと話をすればわかってくれるからだ。
その反対に話を聞いてくれない相手だったとしたら少し距離おく。
このように、自分にとって重要なことかそうでないかを判断するためにも見極める力が必要なのである。
自分分析で見極める力をつける
自分分析が重要なのは、間違いや失敗をした時に軌道修正をするためである。
何かトラブルが起こった時に「100%相手が悪い」と思い込んでしまうこともあるが、そうなってしまうとどんな相手を見ても悪い人に見えてしまう。
どんなトラブルが起こったとしても、まずその時の自分の状況を分析することでトラブルの原因を見つけて軌道修正をすることができる。
ほとんどの場合、自分自身が原因でトラブルを引き起こしている場合が多い。
例えば、お世話になっているからと言って、なんでも引き受けることは正しいことか考えてみよう。
自分にとって重要なことかそうでないことかを分析して結果を出すことで、トラブルを未然に防ぐことができる。
いくらお世話になっている人だからって、仕事とプライベートを一緒にしてはいけない。
そして間違っても最初から「相手が悪い!」なんて考えないことである。
相手にどんな理不尽な要求をさたとしても、まずは自分のどこが原因で相手にそう思われてしまったのかを考えることが重要である。
もし相手の要求に違和感を感じた時は、しっかりとその理由を聞いてお互いが納得するまで話し合うことも大切だ。
そうやって話し合いを持ち出しても、次のようなことを言ってくる人もいる。
「自分には時間が無い」
「今の時期はとても忙しい」
そう言ったことを理由に話し合いの時間をつくってくれない時は、相手の要求を一旦保留にするなどして、相手と少し距離をとった方が良い。
間違えても自分から逃げるようなことはせず、自分から話し合いができる場をつくり、受け入れてくれなければ身を引くこと。
自分に『こだわり』をもつこと
ここでもう一度言わせてもうらうが、
『善人はバカを見る』
この意味とは、
『善人』=良い人、優しい人と言う意味ではあるが、さらに分析すると、
- 断る事が出来ない人
- この人のためになるなら手伝ってあげたいと思ってしまう人
- 困っているから助けたいと思う人
実はそれって、自分にこだわりがないということではないのだろうか。
「あの人は良い人、優しい人だから自分の無茶な要求も受け入れてくれる。だから信頼できる。」
僕も言われたことがあるが、実はこの言葉の裏には「いつでも無茶な要求に応えてくれる都合の良い人」と言う意味が隠れている。
人は自分にとって都合の良い時には、『信頼』という言葉を使って、自分の無茶な要求を正当化したいと言う意識が働くのだろう。
本当の信頼とは、ある難題を乗り越えるために相手に頼る前に自分で情報を集め知識を学んで解決する。
そして、それを成し遂げれる者同士で情報を共有することが本当の信頼関係だと僕は思っている。
信頼できる人たちと芸術作品をつくることは、とても価値がある。
不思議とその作品は、周りの人たちにとても評価されている。
2019.10.31
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全てを受け入れることが『信頼』ではない
もし相手がリスクになると言う理由で自分に仕事を振ってきた時は、勇気をもって断ることである。
ただし相手が仕事の効率化を目標にしている場合は、打ち合わせをしてその内容に納得できた時は協力する方が良いだろう。
本当の『信頼』とは、相手の想いに共感でき相手の未来の目標に向けて共に行動したいと思える人同士で繋がること。
相手が重要だと感じることやこだわりについて共感できる部分があるから、断られてもその人と繋がりたいと思えるのである。
これが本当の『信頼』なのではないだろうか。
だから自分にとって重要でないと感じた時は、断ることも信頼関係を築いていくために大切なことなのである。
もちろん、人のために協力しようと思うことは間違いではない。
そんな人が身近にいたら、安心して落ち着くだろう。
しかし、今の世の中には『善』を利用して『悪』へと誘い込もうとする人もたくさん存在する。
だから、どんな言葉でも見極めれる人になってほしいし、今の自分の状況を分析できる人になってほしい。
親しくしている相手が間違えたことをしているのなら、しっかりと自分のこだわりを伝えれる人になってほしい。
もし相手が自分が発した言葉で嫌な顔をしたり、その言葉を聞こうとしない人だったとしたら、今すぐ距離をおいた方がいい。
本当に自分の話しを聞いてくれる人が信頼できる人であり、時には自分の行動に対して注意してくれる人。
最後に
自分らしく理想の人生を過ごしていくには、見極める力やこだわりを持ち、さらにその時の自分の状況を分析する力が大切だ。
見極める力をつけるには、次の4つのことを意識しておくことで、トラブルを事前に防ぐことができるだろう。
- 良い言葉には軽い気持ちで乗らないこと
- 『善人』になるのではなく『こだわる人』になれ
- 何でもできる人にならないこと
- 時には断ることも大切である
それには今の自分の状況を分析して、何が原因で悪い方向に向かっているのかを見つけなければいけない。
そして相手の要求を全て受けてしまうのではなく、自分のこだわりについても伝えておくことが大切だ。
こだわりを持つと言うことは相手に対しても礼儀であり、親しい人ほどしっかりと話し合うことが大切である。
そのために『親しき仲にも礼儀あり』という言葉がある。
それを意識して行動していくことで、自分の周りには信頼できる人がどんどん集まってくるだろう。
これからは見極める力も必要になってくる。
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