理想の芸術生活を過ごすには自分にとって何が重要なのかを見極めよう

気になる話

どんな人生にも『失敗』はあります。

失敗をしない人生はこの世にはなく、失敗を経験することは人生にとって価値があると僕は考えています。

なぜなら、失敗をするから改善する方法を知ることができて、それが自身のスキルとして身につくからです。

このように、失敗をしてもそれを改善することで理想の芸術生活を過ごすことはできます。

だけど恐ろしいのは、失敗をしたことでモチベーションが落ちて理想の人生を諦めてしまうことです。

そうなると、後に残るのは『後悔』しかありません。

失敗は改善すれば成功につなげれますが、モチベーションは一度落ちてしまうと高めるのに時間がかかります。

モチベーションを下げないためには、芸術家としての価値観を常にもつこと。

本記事では、芸術家が自身の価値観を見極めて、モチベーションを高める方法について解説します。

見極める力を身につける

理想の芸術生活を過ごす上で大切なことは、自分にとって重要か重要でないかを見極める力を身につけることなんです。

では、具体的な例をお話ししましょう。

芸術家支援企業からのお誘いは受ける?

芸術活動をしていると、芸術家支援企業からお誘いメールが届くことがあります。

メールの内容はどの企業も似たようなもので、グループ展のオファーだったり、作品を海外に向けて販売する内容だったり、作家紹介のホームページへの掲載だったり。

芸術家としては露出が増えるので、知名度が上がる良いチャンスだと思いますよね。

だけど、作品を出展するのも、海外に向けて販売するのも、ホームページに掲載するのにも、芸術家がお金を払う必要があります。

そういったお誘いメールは、企業の収益につなげるためのもので、費用を支払った後は、支援なんてしてもらえないところが多いものです。いわゆる、作品の知名度を上げたいと悩む芸術家をターゲットにした勧誘のようなものなので。

芸術家支援企業のお誘いを逆に知名度を上げるために利用する方法もあります。お金にゆとりがあるなら問題ないでしょう。もし、そのオファーが自分にとって重要なものになるのであれば受けることは良いことだと思います。

実際に僕も、芸術家支援企業からオファーを受けて、100名が集まるグループ展に参加したことがありますが、それがデジタルアート作家としての実績となったので、僕の見極めは正しかったと言えるでしょう。

その時の状況をまとめた記事がこちら▼

というように、自身の芸術活動にとって『価値』につながると感じたらお誘いを受ける。

そうすることで、芸術活動へのモチベーションを高めることができます。

エッセンシャル思考で見極める

芸術家支援企業からのお誘いメールは現在でもよく届きますが、たいてい僕は断っています。なのになぜ、100名が集まるグループ展へのオファーを受けたのか。

その理由は、『毎年5,000〜7,000人の来場者があるということ、作品を見た人からのアンケートが見れる』ということ。それは僕にとって重要なことで、確実に実績になると見極めたからです。

この、自分にとって重要なものを受け入れて重要でないものを断るという考え方を『エッセンシャル思考』と言って、99%の無駄を捨てて1%の仕事に集中することで最大の成果に繋がるというものです。

では、自分にとって重要かどうかを見極めるにはどうすればいいのかと言うと、次の4つを意識してみてください。

・甘い言葉には軽い気持ちで乗らない
・善人になるのではなく『こだわる人』になる
・何でもできる人にはならない
・時と場合によっては『断る』

では、一つずつ見ていきましょう。

甘い言葉には軽い気持ちで乗らない

甘い言葉には必ず裏があり、僕の経験上、その多くがお金に関する部分ですです。

たとえば、次のような話をしてくる人がいたとしよう。

「あなたの絵をSNSで宣伝するから無料でつくってほしい」
「定期的に依頼するから作品の値段を安くしてほしい」

この言葉を聞いて、あなたはどう思いましたか?

「宣伝してくれるなら喜んで無料で絵を描く」
「定期的に依頼してくれるなら知り合い価格で作品を売る」

と思ったとしたら、それは相手の甘い言葉の本質を見抜けていないということになります。

もちろん、今の僕なら迷うことなく断ります。

なぜなら、受けた後に仕事がくる保証はなく、その場を乗り切るために放たれた根拠のない言葉だからです。

少々キツい言い方になりましたが、実際に僕が過去に「宣伝するから無料で」と言われて、宣伝もしてくれなかったし、再び仕事を依頼してくれなかった経験をしたからです。

もちろん依頼者からすれば本当に宣伝する気持ちはあったかもしれませんが、行動していない時点で本音ではないということになります。

なので、甘い言葉には気をつけた方がいいでしょう。

善人になるのではなく『こだわる人』になる

善人になるのではなく、こだわりのある人になると、見極める力が身についていきます。

『善人は馬鹿を見る』ネガティブな言葉で気を悪くしたかもしれませんが、この言葉は僕自身が芸術活動をする上ですごく心に響いている言葉です。

自慢するわけではありませんが、僕は周りから次のような印象をもってもらえているようです。

  • 「良い人」
  • 「優しい人」
  • 「何でもできる人」

もちろん、そう言われると僕も嬉しいです。ただ、それが『こだわりのある人』になれない原因でした。

僕の中では『良い人=断らない人』という印象があって、どんな無茶振りな要求も引き受けていた時期がありました。

格安案件、早い納期、クライアントの代わりに調べ物をする、代わりにSNSを投稿する、ブログを書くなど。

そんなことを引き受けていたことで、時間にも心にもゆとりをもてず、しだいに全てが中途半端になっていきました。

つまり、自分にとっては重要ではない案件を受けていたことが原因で、他の人から受けた案件の納期が遅れてしまい、質の低い仕事しかできない人と思われて、契約を解除されました。

もしあの時「格安案件は受けない」「無茶振り案件は受けない」とこだわっていれば、契約解除の対象にはなっていたかもしれません。

質の高い仕事をする人は、自分にとって重要な仕事しか受けないという『こだわり』をもっているものです。

何でもできる人にならない

何でもできる人は、一見すごく器用でクリエイティブな人と思ってしまいますが、よく考えてみると、何でも引き受けてしまうことで時間にゆとりがなくなって中途半端になってしまいます。

何でも引き受けてしまうということは、1人の仕事量が増えて時間に追われる生活が続きます。

そうなってしまうと、1つの仕事に集中できず失敗をして評価も下がる。

本当のクリエイターは、『なんでもできる人』ではなく、『集中して質の高い仕事をする人』なんですね。

時と場合によっては『断る』

もしも相手が無理難題の要求をしてきた場合、今の自分にその仕事が重要であれば受けても良いですが相手の条件に疑問を感じて納得できないのであれは『断る』ことも大切です

『甘い言葉』の項目でも話したように、

「あなたの絵をSNSで宣伝するから無料でつくってほしい」
「定期的に依頼するから作品の値段を安くしてほしい」

このような言葉を聞いても、僕は信用しません。

それが自分にとって一番のストレスになって、良い仕事ができなくなるからなんです。

『断る』ことは、自分のためでもありますが、相手のためでもあるんです。

たとえば「あなたの絵をSNSで宣伝するから無料でつくってほしい」といわれると、「収益にならないしパパッと適当に描いて渡そう」という気持ちになって、絵の質が落ちてしまします。

そうなると、相手にも悪いし、作家としての価値も下がってしまいます。

なので、時には『断る』ことも大切です。

まとめ

自分らしく理想の芸術生活を過ごしていくには、芸術家として自身の価値観を見極めて、モチベーションを高めることが大切です。

その見極める力を身につけるには、次の4つのことを意識しておくことで、芸術活動へのモチベーションを高めることができるでしょう。

・甘い言葉には軽い気持ちで乗らない
・善人になるのではなく『こだわる人』になる
・何でもできる人にはならない
・時と場合によっては『断る』

あと、芸術というカテゴリーで仕事をしていると、必ず現れるのが『ドリームキラー』と呼ばれる人たちです。

言っておきますが、決して差別をしているのではありませんが、そう言った人たちとうまく付き合っていくことも必要です。

それについては、下記を読めば回避する方法が見えてくるでしょう。

リョウ(写真家)

京都の写真家。1974年生まれ、大阪出身。現在は京都府で写真家の活動をしながら芸術家を目指す人へ理想の芸術生活の過ごし方についてのブログを発信しています。2018年にプロの芸術家からブランディングやマーケティングの知識を学び、2018年に京都でデジタルアート展を開催。2019年に横浜赤レンガ倉庫でのグループ展に参加。2021年に奈良のクリエイターイベントに参加。現在は東京でも写真活動を行う。

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リョウ(写真家)

京都の写真家。1974年生まれ、大阪出身。現在は京都府で写真家の活動をしながら芸術家を目指す人へ理想の芸術生活の過ごし方についてのブログを発信しています。2018年にプロの芸術家からブランディングやマーケティングの知識を学び、2018年に京都でデジタルアート展を開催。2019年に横浜赤レンガ倉庫でのグループ展に参加。2021年に奈良のクリエイターイベントに参加。現在は東京でも写真活動を行う。

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