雨の日ポートレートはエモくて心が揺さぶられるシネマティックな写真が撮れるチャンス!

アート写真

こんにちは、京都でアート×写真家をしているリョウです。

僕が本格的に写真家として作品撮りを始めた頃、撮影当日に雨が降って残念な気持ちになったことがあります。

その理由は、雨の日の撮影は一眼レフが濡れないか気になったり、傘をさしながら撮影していて傘のバランスを崩して手元が動いてピントがブレてしまったり。

色々なことに意識がいって撮影に集中できなくなってしまうため、雨の日の作品撮りは不安でした。だけど雨の日の撮影を続けていると、雨の日の魅力を知ることができました。

雨の日に作品撮りをする魅力はズバリ、モデルの感情が表にでやすくシネマティックな写真が撮れるところです。

シネマティック写真については、僕が運営している写真家リョウの紹介サイトの方で話しているので、そちらをご覧ください。

今回の記事では、京都でアート×写真家として活動をしているリョウが、雨の日の写真を撮る魅力について話したいと思います。

https://artryo.com/digitalart/wp-content/uploads/2022/10/artryo-profile01.jpg
写真家リョウ

ポートレート撮影当日が雨だからって残念がらず、シネマティックな写真が撮れるチャンスと思ってください。

雨が心に与える影響

雨の日になると憂鬱(ゆううつ)な気持ちになるのはなぜかと言うと、周囲の環境がうす暗くて寂しい気持ちになったり、湿気が多くジメジメして不快感があったり、気圧が低下することで頭痛になったりするため、憂鬱な気持ちになってしまうと言われています。

とは言っても、雨には心をリラックスさせてくれる効果があることも化学で証明されています。

くわしくは下記で話しているので、そちらも読んでみてください。

なので、シトシト降る雨の場合は撮影をキャンセルせず、雨の日の撮影を決行してみてください。

晴れの日には撮ることができないシネマティックな世界を撮ることができますよ。

撮影の当日が雨でも写真を撮る!

僕は作品撮り当日がある程度の雨でも撮影を決行することをオススメします。その理由は、雨の日にしか撮ることができないシネマティックな世界を撮ることができるからです。

例えば、下記の僕のインスタグラムに投稿している写真を参考に見てください。

 
 
 
 
 
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モデルがOKなら雨の中で傘をさしてもらう

もしモデルさんがOKなら、雨の中で傘をさしてもらえばストーリー性が生まれて映画のワンシーンのような写真を撮ることができます。

とくに透明傘を使うことで、心に響くシネマティックな世界を撮ることができます。

ほんのり薄暗い写真になってしまいますが、その薄暗さが背景とモデルさんの感情を引き立たせてくれます。

雨の日のポートレート写真の撮り方

それでは、具体的に僕が雨の日の作品撮りで意識していることを紹介するので、雨の日にモデルさんを撮影する時の参考にしてください。

透明傘は雨の日撮影の定番アイテム

雨の日の作品撮りに効果的なアイテムと言えば、透明傘です。いわゆる『ビニール傘』ですね。

透明傘を持って見上げてもらうだけでも、映画のワンシーンのように心が揺さぶられるシネマティックな写真が撮れます。


モデル : akaneさん(___ar.03_

透明傘は光もはいりやすく、モデルの顔にもやわらかい光があたって、背景も見えるので効果的に使えるんです。

もし撮影当日に色つきの傘しか持っていなければ、傘を少し高くもってもらって顔に傘色の影が写らないように撮ってみてください。

雨の日ポートレート リョウ

透明傘越しに撮る

透明傘は、モデルの顔にやわらかな光をあててくれたり、雨粒越しに背景が見えてシネマティックな写真を撮るのに効果的なアイテムです。

雨粒がついた透明傘越しにモデルを撮ることで、アートな写真にもなります。

雨の日ポートレート リョウ

この時のポイントは、透明傘についた雨粒にボケ感を出して、モデルにピントをあわせて撮ること。

ちなみに、雨粒にピントをあわせてモデルにボケ感を出した場合だと、下記のような写真になります。

これはこれでありで、1〜2枚くらいこのような写真があれば、メリハリがついて見ていて楽しくなります。

雨粒にピントを合わせてモデルをボカした写真を撮る場合は、モデルがカメラ目線にならない方がシネマティックなに見えます。

雨の日のカメラ設定

雨の日の写真を撮る時に意識していることは、光が少ないからと言って無理にカメラの設定を明るくして撮影をしないこと

僕はカメラの設定は普段から「暗め(露出補正を下げ気味)」にして、撮影した写真をLightroomやPhotoshopで映画の質感にレタッチしています。

Lightroomとは、フォトグラファーがレタッチをする時に使うAdobe社が販売しているアプリ。

ーAdobeサイト『Lightroom』ー
https://www.adobe.com/jp/products/photoshop-lightroom.html

レタッチ作業の効率を上げたり、写真管理に集中したアプリです。そんなLightroomを使って、色彩・コントラストだけで調整することが多いです。

基本的には、撮影するときにカメラ側である程度の設定ができた方が撮影する技術は向上します。

もちろんLightroomやPhotoshopを使えばいくらでも自由にシネマテックな写真にすることはできますが、できるだけ一眼レフの設定で慣れることが大切です。

一眼レフカメラを使う場合は、7つの基礎知識を身につけておくことで、写真のクオリティーを上げることができます。

  1. ボケ感を調整する『絞り』
  2. シャッタースピードの調整
  3. ISO感度とは?
  4. ホワイトバランス(WB)の調整
  5. 光の効果的な使い方
  6. 画角を決める基準『三分割構図』
  7. 一眼レフカメラの撮影モードの違い

一度、身についてしまえば自由に自分らしい写真を撮ることができるので、写真家を目指すのであれば時間をかけてでも少しずつおぼえていきましょう。

どんな時でも「マニュアルモード」で撮影して、まわりの環境に応じて、ホワイトバランスや絞りなどを調整できるようにしておくと、どんどん撮影技術は上がります。

マニュアルモードとは、絞り・シャッタースピード・ISO感度を全て手動で設定して、その時の環境にあわせて撮影する方法です。

マニュアル(Mモード)の撮影になれるまでは、何度もテストを繰り返しながら慣れるしかありませんが、一度マニュアル撮影を身につけると撮影技術はどんどん向上します。

モデルの一瞬の表情を撮る

僕が考える魅力のある写真とは、映画のワンシーンのように心が揺さぶられて、写真を見てその先の情景が想像できる写真。

人は必ず「素の自分」が出てしまう瞬間があると僕は考えています。

  • 驚いた瞬間
  • 疲れた瞬間
  • 寂しい瞬間
  • 嬉しい瞬間
  • 無の瞬間

ポートレート撮影をしていると、モデルさんも一瞬「素に戻る瞬間」があるんです。

そこを偶然写真を撮ることができた時、その写真にストーリーが生まれます。

ただし、事前にモデルにはそういった瞬間を撮ることを伝えておきましょう。

何も伝えずに素の瞬間を撮っていると、盗撮と疑われてトラブルになるかもしれません。

撮影する側が良くてもモデルからすれば、

「この表情はNGです」
「こんな表情いつ撮ったの?(他にも隠れて撮ったものがありそう。)」

と不安になってしまいますので、ポートレート撮影をするときは気になることは事前に相談しておきましょう。

ポートレート撮影の不安を取り除く方法

念のために、事前に素の表情も撮ることを伝えたり、ある程度撮影したら、今撮ったものをその場でモデルにチェックしてもらうこと。

これは僕は必ずやっていることで、10カット撮ったらモデルにカメラモニターを見てもらって、表情やポージングの良し悪しの確認をしてもらっています

と言っても、撮影したものを「今撮ったのはこんな感じです」とか「この表情良いので今度は目線を空に向けてみてください」とか伝えながら確認してもらいます。

そうすることで、モデルも一緒に作品をつくっている感覚になってもらえるし、安心してポートレート撮影を続けてもらえます。

その他にも、事前にイメージを共有したり撮影場所の下見をしておくこともトラブルを防ぐことができます。

モデルとの信頼関係をつくる

「はじめまして」のモデルさんは、なかなか素の表情を出してもらえないことが多く、緊張していたり警戒をしているのが普通です。

たとえば、自分が森感のある写真が撮りたいからと言って、人が少なく木が覆い茂っている場所を提案しても、モデルからすれば不安でしかありません。

そこは焦らずに、人の多い街中や公園などで何度かポートレート撮影をして、お互いの信頼関係をつくることが大切です。

まずは、モデルが安心して撮影できるように意識しながらポージングを指示したり、こちらのイメージを事前にSNSのDMで伝えるところから始めましょう。

撮影当日までに、

  • どこの場所で撮影をするのか。
  • 何時にどこで集合するのか。
  • どんな写真をイメージしているのか。
  • モデル依頼の予算はお互いが納得しているものか。
  • 衣装やヘアメイクはどんな感じなのか。

このようなことを事前にメールで確認し合うことで、モデルとの信頼関係ができて次回のポートレート撮影も受けてもらいやすくなります。

標準レンズでもエモい写真は撮れる

ポートレート撮影に効果的なレンズといえば「35mm、50mm、85mm、135mmの単焦点レンズ」があります。

単焦点レンズはモデルを明るく綺麗に撮れて、背景に可愛い『玉ボケ』をつくることができてとても効果的なレンズです。

僕は85mm単焦点レンズを持っていますが、ポートレート撮影をする場合にに向いていると実感しています。

ちなみに85mm単焦点レンズでモデルを撮ると、下記ような写真を撮ることができる。

ポートレート撮影 リョウ
モデル : レナさん(@rnea_1998

背景のやわらかいボケ感で、モデルの素の表情がより自然になったり。背景を玉ボケにしてオシャレな写真を撮影することができます。

『玉ボケ』とは、背景が丸く玉のようなボケた写真になること。

とくに人物を入れたポートレート撮影をする場合には、玉ボケのある写真はとても喜ばれて、人物をさらに綺麗に引き立たせることができるので人気のあるレンズです。

だからと言って、背景をぼかしてモデルを際立たせる写真だけが魅力的な写真というわけではないんですね。

単焦点レンズに頼らず、標準レンズやズームレンズを使って「画角や構図」を意識して、人の心を惹きつける写真を撮ることも大切です。

たとえば、僕が標準レンズで撮影した写真がこちら。

ポートレート撮影 リョウ
モデル : itoiさん(@live0120

15-85mm標準レンズを使って撮影していて、背景のボケ感を出すより、モデルの表現と構図を意識してシネマティックになるように意識して撮影しました。

モデルの表現力のおかげもあって、撮影しながらシネマティックな世界のイメージが明確にできたので、モデルさんの表現力のおかげでもあります。

写真への想い

僕は「心が惹きつけられるストーリー性のある写真」を目指していて、明るい写真ではなく、ほんのり暗めでストーリーが想像できるシネマティック写真を撮り続けています。

たとえば、人が歩いている日常的な街の風景。そこには、いろいろな建造物が写されていて、人々が苦労してつくり上げた素晴らしい街のストーリーがあります。

その通りを歩く人たちを見守るように建ち並ぶお店やお洒落な壁。昭和レトロな世界に人々が引き込まれていくような写真。

そしてこちらの、退屈しているネコのアクビをしている瞬間を撮った写真。

晴れの日に猫があたたかい日差しの下で、自由にのんびりくつろいでいるシーン。写真の猫のように、自由に暮らすと言うことは、意外と退屈なことなのかもしれませんね。

こうやって街の日常的な姿を撮影することで、映画のワンシーンのようにストーリーを感じる写真を撮ることができます。

最後に

少し話がそれてしまいましたが、ポートレート撮影の当日が雨でも撮影をあきらめずに、シネマティックな写真が撮れるチャンスだと思っていてください。

なぜなら、雨の日のポートレート撮影は、晴れの日と違った魅力的な写真が撮れるからです。

そして雨の日の写真を撮る場合は、無理に明るく撮ろうとせず、暗ければその暗さをいかしたシネマティックな写真を撮ればいいんです。

そして雨の日のポートレート撮影を撮り終えたらその日のうちに、一眼レフのメンテナンスをしておくこと。

モデルの不安要素を取り除き、雨の日の写真を好きになることで、今よりもさらに写真の魅力を上げることができるでしょう。

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リョウ

リョウ

アートマネージャー。1974年生まれ。大阪出身。現在は京都府でアート×写真家の活動をしながら芸術家を目指す人へ理想の芸術生活の過ごし方について提案しています。2018年に京都で個展を開催。2019年に横浜赤レンガ倉庫でのグループ展に参加。2021年に奈良のクリエイターイベントに参加。現在はAI生成NFTアートについても研究中。

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リョウ

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アートマネージャー。1974年生まれ。大阪出身。現在は京都府でアート×写真家の活動をしながら芸術家を目指す人へ理想の芸術生活の過ごし方について提案しています。2018年に京都で個展を開催。2019年に横浜赤レンガ倉庫でのグループ展に参加。2021年に奈良のクリエイターイベントに参加。現在はAI生成NFTアートについても研究中。

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